肩こりや腰痛にならないための最適なコンピュータモニターの位置とは?

山下真司 / 理学療法士 / 修士号(医学)

モニターの位置と肩こり・腰痛

(c) hanack - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 長時間のデスクワークは腰痛や首の痛みに影響する
2. パソコンのモニターが正面にないと、その痛みのリスクは増大する
3. モニターの位置を正面に置いてみよう

長時間のデスクワークは首や腰に負担をかけ、最終的には慢性化した痛みに繋がることがあります。これらの原因の一つにデスクワークの環境があります。

環境といっても、モニター、キーボード、マウス、机、椅子など、様々ありますが、今回は、コンピュータモニターの位置と肩こりや腰痛の関連について検討した研究結果をご紹介します。

質問紙を用いて腰の痛みや肩こりを調査

中国にある会社15社で勤務しているオフィスワーカーを対象に調査を行いました。そのうちデータに漏れがあった対象者を除き、417名(男性163名、女性254名、18-59歳)を研究の対象としました。

今回の研究では、自己申告によるデータを用いました。首の痛みに関するアンケート(The standard Northwick Park Neck Pain Questionnaire)と、腰の痛みに関する調査票(Oswestry Low Back Pain Disability Index)を用いて、痛みの調査を行いました。

また、首や腰の痛みと関連する要因を特定するために、年齢、性別、体格指数、教育歴、婚姻状態などを合わせて確認しました。

なお、解析は首の痛みに関するアンケートの得点と腰の痛みに関するアンケートの得点をそれぞれ3等分し、「痛みが低い群」「痛みが中程度ある群」「痛みが強い群」に分けて行いました。

モニターの位置が痛みと関係していた!

首の痛みが低い群と比較して、首の痛みが強い群では、PCのモニターが正面に無い人が多かったことが分かりました。具体的にはモニターが身体の前でなく、右か左側にあると,首の痛みが中程度である可能性が2.6倍強い痛みである可能性が2.9倍であることが分かりました。

また女性において、モニターを身体の正面ではない場所に置いている人は、モニターが正面の人と比較して比較して、強い腰の痛みである可能性が3.2倍となっていました。

勤務年数やオフィスの室温も痛みと関連があった!

首や腰の痛みと関連する要因を特定するために行った解析の結果、オフィスが寒く室温が低いと、腰痛の程度が上昇することが分かりました。

また、女性の労働者においては、勤務年数が5年以上だと、首の痛みの程度が高いことが分かりました。

モニターは正面に置こう!

今回の調査の結果から、パソコンのモニターを正面に置くことが、腰痛や首の痛みの対策につながる可能性が考えられます。

今回の研究結果からは分かりませんが、モニターの位置が左右にどちらかにずれていると、左右どちらかを見た状態となり、首や腰をひねった状態がつづきます。すると、一方の筋肉は引き伸ばされ続け、もう一方の筋肉は縮み続けた結果、負担となり、コリや痛みにつながることが考えられます。

今回ご紹介した報告以外にも、「座りすぎによる腰痛を防ぐデスクワーク環境の整え方!」ではモニターの明るさやデスクの高さなど、気をつけるべきポイントをいくつか紹介しています。

今回の報告は普段からノートパソコンを使用している方にはあまりなじみのない結果だと思いますが、デスクトップ型のパソコンを使用されている方は、モニターの位置の修正を検討してみてはいかがでしょうか。

(山下 真司)


▼ 参考文献
タイトル:Risk factors of non-specific neck pain and low back pain in computer-using office workers in China: a cross-sectional study.
雑誌名:BMJ Open. 2017 Apr 11;7(4):e014914.
[PMID: 28404613]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
  • *本サービスにおける医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではございません。そのため、本サービス上の情報や利用に関して発生したいかなる損害についても、弊社は一切の責任を負いかねますことをご了承ください。なお、診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関にて受診いただきますことをおすすめいたします。

あなたにあった腰痛予防があります!

腰痛予防マニュアル
無料ダウンロード 

腰痛といっても、人によってその原因も違えば、対策も変わってきます。その中でも特に職業は腰痛と密接な関係があります。そのため、職業ごとに適した対策をしていくことが重要となります。

  • デスクワークが多い人
  • 肉体労働が多い人
  • 立ち仕事が多い人
  • 運転をすることが多い人

それぞれの職業に合った対策を凝縮した『腰痛予防マニュアル』を早速ダウンロードして、今日から腰痛対策をはじめてみませんか?

メールアドレス



SNSで購読

こちらも読まれています