最新の医学的根拠から推奨される「クスリに頼らない腰痛対策」とは!?

クスリに頼らない腰痛対策

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【記事のポイント】
1. 腰痛治療において、クスリは原因を治すものではなく、あくまで症状を和らげることが目的である。
2. American College of Physicians(ACP)によるガイドラインにより最新のクスリに頼らない腰痛治療の方法が報告された。
3. マインドフルネスやヨガは慢性腰痛に対してある程度の効果が期待できる。

腰痛で医療機関を受診した際に、クスリを処方されて、腰痛対策はクスリを飲むだけというケースが多々あります。

しかし、「最新の医学的根拠から明らかになった、あなたの腰痛に最適な対策とは!?」でも紹介したように、クスリは腰痛対策で効果が見られなかった場合の最終手段です。

それでは、クスリ以外の腰痛の対策として何を行えば一番腰痛の改善が期待できるのでしょうか?

そこで今回は、ACPが最新の医学的根拠に基づき調査した「クスリに頼らない腰痛対策」の効果についてご紹介したいと思います。

過去の文献を統合することによる調査

2008年1月から2016年2月の間に報告された腰痛の研究を検索した結果、全部で2847の報告が見つかりました。

そのうち、今回の調査の目的である「クスリに頼らない腰痛対策」に関して報告したもののうち,比較的エビデンスレベルの高い114の研究の結果を解析しました。

腰痛の種類としては、急性(発症から4週間未満)、亜急性(発症から4週間以上3カ月未満)、慢性(発症から3ヶ月以上)といった痛みの期間と関連した腰痛や,しびれを伴わない腰痛、しびれを伴う腰痛(ガンや感染、外傷、骨折による腰痛や妊娠中の腰痛、局所的な神経障害がある腰痛は除く)が対象となりました。

レビューのなどの研究では品質評価を行い、それぞれの結果は軽度,中等度,高度などと段階づけて示すことにしました。

様々な対策方法のうち効果的なものはどれ?

今回の調査の結果、「クスリに頼らない腰痛対策」について114の報告の内訳は以下の通りです。


■ 運動: 53の研究
■ 太極拳: 2の研究
■ ヨガ: 5の研究
■ マインドフルネス: 3の研究
■ 心理療法:5の研究
■多方面によるリハビリテーション(様々な方面からのリハビリテーション): 4の研究
■ 鍼(ハリ): 9の研究
■ マッサージ: 14の研究
■ 脊柱マニピュレーション: 18の研究

その結果、慢性腰痛に対して、マインドフルネスとヨガが効果的であることが新たに分かりました(中等度のエビデンスレベル)。

その他に効果的であると報告された対策

また、慢性腰痛に対する運動、心理療法、リハビリテーション、マッサージ、鍼(ハリ)治療、脊柱マニピュレーションも効果的であることが確認されました(低い〜中等度のエビデンスレベル)。

鍼(ハリ)治療は、急性腰痛に対しても有効であることが示されました(低いエビデンスレベル)。

自分に合った治療法を見つけよう!

今回の報告により、非薬物療法は慢性腰痛に対して適度に効果的であることが分かりました。

ただし、これらは自分に合った対策法を、正しい方法で行うことによって効果が得られます。

最新の医学的根拠から明らかになった、あなたの腰痛に最適な対策とは!?」でもご紹介したように、まずは自分に合った対策法を見つけてみてはいかがでしょうか。

(山下真司)


▼ 参考文献
タイトル:Nonpharmacologic Therapies for Low Back Pain: A Systematic Review for an American College of Physicians Clinical Practice Guideline.
雑誌名:Ann Intern Med. 2017 Feb 14. doi: 10.7326/M16-2459
[PMID: 28192793]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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