腰痛の時にお風呂に入っても大丈夫?オススメの入浴法も解説!

諸麥友博 / 理学療法士 / 第1種衛生管理者 / 作業管理士

腰痛の時のお風呂(入浴法)

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【記事のポイント】
1. 腰痛の時、お風呂に入ってもよいのか?
2. お風呂が効果的な腰痛ととそうでない腰痛
3. 腰痛のときのオススメ入浴法

腰痛になったときにお風呂に入ってもよいのかと疑問に思ったことはないですか?

今回は、そもそも腰痛になったらお風呂に入ってもよいのか、お風呂が腰痛に対してどのような効果があるのか、オススメの入浴法について解説していきたいと思います。

腰痛の時、お風呂に入っても大丈夫?

カラダを痛めたときは温めたほうがいいと言われたことも、冷やしたほうがいいと言われたこともあるのではないでしょうか。

では、どちらが正解なのでしょうか?

過去に紹介した「腰痛は温めた方が良いか?冷やす方が良いか?」では、腰痛に対して、現段階では温めるのと冷やすのとどちらが良いかははっきりしないとされています。

しかし、明らかな原因のない非特異的な急性(4週間未満)~亜急性(4週間以上~3ヶ月未満)の腰痛に対して、温熱パックなどで温めることは、短期的な痛みの緩和や日常生活の制限の改善に効果があることが分かっています。

つまり、腰痛発症して間もない状態(3ヶ月未満)であれば、腰を温めることで痛みや日常生活上の制限の改善が期待できるかもしれないということです。

しかし、腰痛の中には、温めない方がいい腰痛もあります。

それは、特に急性の炎症を起こしている場合です。

炎症とは、痛めた部位に痛み、熱感、はれ、発赤などの症状がある状態です。具体的に、ぎっくり腰や激しい運動時の打撲などで生じた腰痛は、炎症が強い可能性が高いです。安静にしていてもズキズキするような痛みを伴う腰痛のときは、炎症を起こしていると考えてください。

そのような時は、お風呂に入って腰痛が悪化する可能性もあるため、無理してお風呂に入らずに病院や整形外科を受診し、医師の意見を聴くことをオススメします。

お風呂が効果的な腰痛は?

では、どんな腰痛であればお風呂は効果的なのでしょうか。

腰痛には様々なタイプがあります。タイプにより対策も異なるため、お風呂も全ての腰痛に効くわけではないと思います。

そもそもお風呂の効果とは、温かいお湯に浸かることで、全身の筋肉が柔らかくなること、それにより血液の循環がよくなることで、痛みの緩和や疲労回復といった効果が得られることです。

例えば、腰の骨同士の関節が由来で起こる腰痛があります。この腰痛に対しては、温熱の効果はそれほど期待できないかもしれません。その他にも、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの神経の圧迫により生じる腰痛に対しても効果は薄いでしょう。

しかし、腰の筋肉の硬さが原因で起こっている腰痛には効果があるかもしれません。生活や仕事の中で腰を酷使するような生活を送っていれば、自ずと腰の筋肉は硬くなっていきます。筋肉の硬さにより、お尻や脚のしびれなどの神経症状をきたす腰痛もあります。

この筋肉の硬さは、温めることで緩みます。緩まれば、硬さが原因で出ていた痛みやしびれは改善されるでしょう。

しかし、腰をぶつけたり、強い衝撃により筋肉自体を損傷したことによる腰の痛みは、炎症を生じている可能性がありますので、お風呂が効果的な腰痛には含まれないと思っておいてください。

なお、慢性腰痛を対象にお風呂と温泉の効果を検証した研究では、お風呂によって腰痛に改善は見られませんでした。一方、温泉に入った場合には、改善が見られたと報告されています。

腰痛のときのオススメ入浴法

では、お風呂に入るときのオススメ入浴法やその他の気をつける点について解説していきます。

お風呂に入るとき、筋肉由来の腰痛であれば、基本的には湯船の中で浴槽にもたれることがオススメです。背中がしっかりついていることで腰の筋肉の働きを抑えることができ、腰の筋肉をリラックスさせることができます。

また、筋肉が緩まるまでの時間を考えれば、10分~15分は浸かるほうがいいので、熱すぎて長湯できない温度は避けたほうがよいかもしれません。40℃くらいがオススメです。

「しんどい」と感じなければ、肩付近まで浸かり、背中や肩甲骨周りの筋肉も柔らかくしておくと良いでしょう。なぜなら、背中や肩甲骨周りの筋肉は腰の筋肉と繋がっており、背中や肩甲骨周りの筋肉が硬いと、腰痛になりやすくなってしまうからです。

このとき、心臓に持病のある方や心臓が弱い方は注意が必要です。肩まで浸かることで、血圧が上昇してしまうからです。心臓に持病のある方は、医師に相談すると良いでしょう。

また、湯船の中では、太ももの裏や内側、ふくらはぎをマッサージするのも効果的です。これらの場所にある筋肉は股関節の柔軟性との関わりが深く、これらの筋肉が硬くなると、腰痛にもなりやすくなります。温かい湯船の中で、さらにはリラックスした状態でマッサージすることで、より筋肉を緩めることができるかもしれません。

このときのマッサージの方法は、自分でしていて気持ち良いと感じるものでかまいませんが、おすすめは親指を使い、硬いと感じる場所を円を描くように押してみましょう。痛みが少なくなったり、緩んだと思ったら場所を変えていきましょう。押すのが苦手であれば親指や手のひらでこするようにマッサージしましょう。

これらは腰が痛くない方や、今は腰が痛くないけれども過去に腰痛の経験がある方も実践することをオススメします。習慣化し、腰痛を予防しましょう。

入浴剤でさらに効果的な入浴に!

また、入浴剤を入れることもおすすめです。使う入浴剤によって、その効果も異なりますが、普通にお風呂に入るよりも効果的に血流を良くすることができる可能性があります。

血流が良くなることで、筋肉を動かすために必要な酸素の供給や、筋肉に溜まった老廃物などを排泄する力が高まるため、効率よく筋肉の疲労をとることができるかもしれません。

腰を曲げると痛みが強くなる方にオススメの入浴法

腰を曲げると痛みが強くなる方はお風呂の縁を両手、両肘で支えて正座で入るのがいいでしょう。正座は座り姿勢の中でも腰にかかる負担が少なく、腰が曲がるのを最小限に抑えることができます。

腰が少しでも曲がると痛くて、湯船に浸かったり、シャワーの時にイスに座るのもままならないという方は、立った状態でシャワーを浴びるだけにするというのも一つです。

入浴後は脱水にも気をつけよう!

入浴後は、しっかりと水分補給しましょう。入浴すると、汗で体内から水分は失われています。元々筋肉の硬い方や、疲れが取りきれていない状態でそのまま寝てしまえば、足がつってしまう危険性も考えられます。水分をとることで、体内の電解質のバランスが整い、足がつりにくくなります。

医師から塩分や糖分の制限を受けていない場合には、ミネラルウォーターやミネラルの入ったお茶やスポーツドリンクなどをお風呂上りにコップ1杯摂取することで、よりつりにくくなります。

まとめ

腰痛だからといって、全ての腰痛にお風呂が良いわけではありません。自分の腰痛がお風呂に入ってもよいものなのか、そうでないのかをしっかりと判断する必要があります。

しかし、お風呂をうまく使えれば、腰痛の種類によっては、腰痛を和らげることも可能ですし、予防することにもつながります。ぜひ、これからの入浴法に活かしてください。

(諸麥 友博)

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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