慢性腰痛に対するヨガは長期的な効果アリ!

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

ヨガの慢性腰痛への効果

(c) taka - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. ヨガは慢性腰痛の痛み、日常生活上の障害に有効なエクササイズである.
2. ヨガによる慢性腰痛への効果は長期的に認められた.
3. ヨガによる副作用(腰痛の悪化)が生じる確率は、一般的に行われている腰痛エクササイズと同程度であり、安全に行えるエクササイズである.

近年、ヨガが世間で一般的なエクササイズとして定着してきました。前回、『慢性腰痛に対するヨガの効果』でご紹介したように、ヨガには肩こりや腰痛への効果も報告されています。最近では、治療院などでもヨガのエクササイズを腰痛のメンテナンスとして導入しているところもあります。
今回の研究では、ヨガは慢性的な腰の痛みと、日常生活上の障害にプラスの効果を”長期的に”与えることが明らかになりました。

ヨガの慢性腰痛への効果を検証

この報告では、これまでに報告された、ヨガの慢性腰痛への効果を検証した医学論文を検索し、質の高い論文のみをまとめることで、その効果を検証しました。ヨガの慢性腰痛への効果は、以下の項目で評価されました。

■ 慢性腰痛の痛みの改善度合い
■ 慢性腰痛による日常生活上の障害の改善度合い

検索の結果、12本の研究(合計対象者数1080名)がレビューされました。

ヨガにより慢性的な腰の痛み、日常生活上の障害が改善

ヨガを行うことで、慢性腰痛の痛みの程度や、慢性腰痛による日常生活上の障害の程度が統計上明らかに改善していました。この結果より、ヨガは慢性腰痛に対して効果的なエクササイズと考えることが出来ます。

ヨガの慢性腰痛に対する効果は長期的に認められた

さらに、ヨガの効果を調査すると、その効果は3〜6ヶ月程度持続していました。つまり、ヨガは慢性腰痛に対して、比較的長期的(3〜6ヶ月)な改善効果をもつエクササイズであると考えることが出来ます。

ヨガによる副作用(腰痛の悪化)

また、この研究では、ヨガを行なったことによる副作用(腰痛の悪化の有無)が出現する可能性に関しても調査をしています。その結果として、ヨガを行うことによって副作用が生じる可能性は、他の一般的な腰痛に対するエクササイズ(筋力トレーニングなど)と同程度であると報告されました。つまり、ヨガは他の一般的な腰痛エクササイズと同様、安全に実施できるエクササイズと考えることが出来ます。

ヨガは安全でコストパフォーマンスに優れる

ヨガは比較的安全に行えるエクササイズであり、長期的な慢性腰痛への改善効果を持つことが明らかになりました。長期的な慢性腰痛への改善効果を持つということは、コストパフォーマンスに優れた治療法であると考えられますので、ヨガを専門としたスタジオなどや、ヨガを導入している治療院などで、一度体験することをオススメします。

(鈴木祐介)


▼参考文献
タイトル: Yoga treatment for chronic non-specific low back pain.
雑誌名: Cochrane Database Syst Rev. 2017 Jan 12;1:CD010671. doi: 10.1002
[PMID: 28076926]

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