”冷え”は腰痛を悪化させるのか!?

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター坪井大和 / 理学療法士 / 修士号(保健学)/ 日本学術振興会 特別研究員 / メディア編集長

寒がっている女性

(c)siro46- Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 寒い環境で働くと腰痛になりやすい.
2. できるだけカラダを暖かくして働くと良いかもしれない.
3. 暖かい部屋での休憩、体温を保ってくれる衣服の着用、ホットドリンクなどで対策をとる.

早くも11月下旬に差し掛かり、朝晩冷え込む寒い季節となってきました。冬になると膝の痛みが悪化したなどと聞いたことはないでしょうか。それでは、腰痛も気温に左右されるのでしょうか。今回は寒い環境と腰痛の関係を検証した研究をご紹介します。

寒い環境で働くと腰痛のリスクはあがるのか?

今回の研究では、スーパーに勤務する20〜45歳の男性122人が対象となりました。
以下の2グループでの腰痛のリスクの違いを比較しました。

□ 室温寒い環境(マイナス20℃)で働くグループ
□ 通常の環境(室温20〜25℃)で働くグループ

従業員には、過去1年以内の腰痛の有無、勤務中の腰痛の有無を調査しました。

寒い環境は腰痛リスクを高める

寒い環境で働いたグループは、通常の環境で働いたグループと比較して、腰痛のリスクが2.9倍高くなっていました
また、寒い環境で働いたグループは、通常の環境で働いたグループよりも、4.8倍も勤務中の腰痛を訴えていました
今回のマイナス20℃というとても寒い環境設定のため、それよりも少し高い0℃前後においても似たような結果が得られるかは不明です。

寒いとなぜ腰痛リスクが上がるのか?

なぜ寒い環境が腰痛リスクを上昇させるのかという原理はまだ明確にはなっていないようです。
今回研究を実施した著者によると、寒い環境は筋肉の機能の低下、筋の緊張の上昇により疲労しやすい状態になることが背景にあるかもしれないと考察しています。

どう対策するか?

今回の結果から寒い環境は腰に良くないという可能性が示されました。寒い環境で働いている方は、暖かい部屋での定期的な休憩、体温を保ってくれる衣服の着用、ホットドリンクなどで対策をとると良いでしょう。

(坪井大和)


▼参考文献
Cold exposure and low back pain in store workers in Israel.
Am J Ind Med. 2007 Aug;50(8):626-31.
[PMID: 17595006]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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