長時間の同じ姿勢が腰の変形や痛みにつながる?!

諸麥友博 / 理学療法士 / 第1種衛生管理者 / 作業管理士

長時間の同じ姿勢と腰痛の関係

(c) Caito - Fotoli.com

【記事のポイント】
1. 長時間の同じ姿勢が腰の変形や痛みへと発展する可能性がある!
2. 自分自身の姿勢を振り返ってみよう!
3. いろいろな筋肉を使うことで腰の骨の変形を防ごう!

あなたは1日のうちにどんな姿勢でどのくらいの時間過ごしていますか?座っている時間と立っている時間のどちらが多く占めていますか?どんな姿勢で過ごすことが多く、どのくらいの頻度で姿勢を変えていますか?自分の生活を見つめ直し、あなたの腰の変形を防ぎ、痛みを防ぎましょう!

長時間の同じ姿勢が腰の負担となり、変形へとつながる可能性がある!

1日の中で長時間同じ姿勢でいることは良くありません。なぜなら、同じ姿勢でいるということは同じ部分に負担がかかり続け、ある特定の部分に変形が起きる可能性が高くなってしまうからです。
まずは腰の骨の構造について知る必要があります。下に示した図のように腰の骨は5つから成り、積み木のように重なっています。その1つ1つの骨と骨の間に“椎間板”というクッション様のものがあり、腰の骨にかかる衝撃を吸収・分散することで腰の負担を和らげる役割を担っています。

腰の骨の解剖図

(c) Alexandr Mitiuc – Fotolia.com

この椎間板の中にある水分は年齢と共に少しずつ失われていき、徐々に硬くなり、クッション性を失ったために、うまく衝撃を吸収できずに形が変わってしまうことがあります。そして、椎間板の形が変わることで腰の骨への衝撃をうまく分散できずに、1つ1つの腰の骨に負担がかかりやすくなってしまいます。これが腰の骨の変形を引き起こしたり、骨の端にトゲができてしまう原因となりえます。これを“変形性腰椎症”と呼びます。変形性腰椎症になると骨と骨の間が狭くなることで背骨自体が不安定になったり、骨の端にできたトゲが周りの神経を刺激することで、腰に痛みや重だるさを感じるようになります。寝返りをするとき、起き上がるとき、椅子から立ち上がるときなどに腰に痛みを感じる、あるいは、動き始めに痛みが走り、動き続けていると少しずつ楽になったりといった症状がしばしばみられます。

自分の生活を知ることが腰の骨の変形を防ぎ、痛みを和らげる!

あなたはどのように1日をお過ごしですか?自分の1日の生活の中で、立っている時間はどのくらいあるのだろうか?座っている時間はどのくらいあるのだろうか?どのくらい連続で同じ姿勢でいるのだろうか?それらを知り、意識するようになるだけで痛みは和らぐかもしれません。
では、どうすれば腰の骨への負担を小さくし、痛みを和らげることができるのでしょうか?
それは、“姿勢を変える”ことです!
姿勢を変えることが腰の骨が変形してしまうリスクを軽減し、結果的に痛みを和らげることにつながります。
1日中デスクワークしている、1日中家事に追われている、ずっと立ち仕事しているなど、ライフスタイルは人それぞれだと思います。「長時間同じ姿勢でいないようにしましょう」と言われても、実際は姿勢を変えることが難しかったり、それにより作業や仕事の効率を落としてしまったりすれば、したくてもできないことが多いと思われます。しかし、「VDT(Visual Display Terminals)作業(いわゆるコンピュータを用いた作業のこと)における労働衛生管理のためのガイドライン」によると、一連続作業時間は1時間を超えないようにし、“連続作業と連続作業の間に10〜15分の作業休止時間を設けること”とされています。この“作業休止時間”は、労働基準法上使用者に付与が義務づけられた「休憩時間」とは別です。そして、作業をやめて身体を休める時間を作ることで、結果的に身体を痛めにくく業務効率UPも期待できます。

いろいろな筋肉を使うことで腰の骨の変形を防ぐ!

いろいろな筋肉を使う、普段あまり使っていない(使いにくい)筋肉を使うことで腰の骨の変形を防ぎ、変形によって生じる痛みを出しにくくすることができるかもしれません。それは、普段あまり使っていない筋肉を使うことで、骨や関節への負担を和らげることにつながるからです。
人の体にはたくさんの筋肉が存在しますが、それらの多くを使って生活できている人は少ないかもしれません。普段の姿勢や運動の内容が偏る(座っていることが多い、パソコン作業が多い、立ち仕事が多いなど)ことで自然と使いやすい筋肉と使いにくい筋肉が生じてしまいます。その偏りが骨や関節への負担を増加させ、結果として生じた骨の変形により、痛みを感じるようになってしまいます。
同じ筋肉ばかりを使うことが、同じ骨や関節に負担をかけてしまうことを理解していただいた上で、対策としてしていいただきたいことは、“普段しない運動を意識して取り入れること”です。1日に今まですることのなかった運動(例えば、ラジオ体操など)を取り入れることで、自分の偏りを少なくすることができるかもしれません。また、水泳やウォーキングは全身を使った運動であり、長くできる運動であり、普段使いにくい筋肉を使うのでオススメです。いろいろな筋肉を使うようにして、自分の体とうまく付き合っていきましょう。

(諸麥友博)

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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