閉経後女性の腰痛は背骨の骨折を予測する

坪井大和 / 理学療法士 / 修士号(保健学)/ 日本学術振興会 特別研究員 / メディア編集長

ヘルニアの男性

(c)1001color - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 閉経後の女性は骨粗しょう症や背骨の骨折のリスクが高まる.
2. 腰痛を有する閉経後女性は背骨の骨折になるリスクが1.62倍.
3. まずは、地域での健康測定会などで骨密度を計測してみましょう.

女性は50歳前後になると閉経が訪れます。閉経により卵巣の機能は低下し、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)が急激に低下します。
このエストロゲンの低下は、骨粗しょう症(骨が脆くなる病気)のリスクを高めることが明らかとなっています。そのため、閉経後の女性は骨粗しょう症やそれに伴う骨折の予防が重要となります。
今回紹介する研究では、閉経後女性において、腰痛は数年後の背骨の骨折を予測するかもしれないことが示唆されました。

腰痛と1年後の背骨の骨折

今回の研究には、医療機関を受診していた818人の閉経した日本人女性が参加し、平均5.7年にわたって脊椎骨折が発生したかどうかを調査しました。
研究開始時に腰痛の有無、骨密度、身長、体重、血液データについての情報が収集されました。
また、研究開始時とそれ以降は1〜2年ごとに骨折の有無が聴取されました。

腰痛は背骨の骨折の兆候かもしれない

追跡期間中に合計で189件の新たな骨折が見つかり、そのうちの約80%が背骨の骨折でした。
研究開始時に腰痛があった人は、なかった人と比較して、1.62倍の確率で背骨の骨折を発生していました

腰痛があった人の特徴とは

研究開始時に腰痛のあった人の特徴は、なかった人よりも高齢、腰の骨と股関節の骨密度が低い、もともと背骨の骨折があった人の数が多い、といったことが挙げられます。
しかし、これらの特徴を考慮した上で解析を行っても、腰痛は将来的な背骨の骨折を予測できる可能性が示されました

腰痛のある人は注意をしよう!

閉経後の女性は骨粗しょう症になりやすく、それに伴う骨折に注意をする必要があります。
日常生活の中で骨密度はなかなか測定する機会はありませんが、腰痛は自覚できる症状であるため、将来の背骨の骨折を予測する1つの目安として知っておいても良いかもしれません。
腰痛があって、自身の骨密度が気になる方は、頻繁ではありませんが、地域で開催される健康測定会で測ることも可能ですので、機会をみて、ぜひ計測してみてください.

(坪井大和)


▼参考文献
タイトル:The relationship between back pain and future vertebral fracture in postmenopausal women.
雑誌名:Spine (Phila Pa 1976). 2009 Aug 15;34(18):1984-9.
[PMID: 19680106]

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