腰の椎間板ヘルニアの手術法は大きく分けて4種類!

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター近藤 悟司 / 理学療法士 / Spine Dynamics認定療法士

腰の椎間板ヘルニアの手術法

(c) WavebreakmediaMicro - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 腰の椎間板ヘルニアの手術は大きく分けて4種類!
2. 腰を切らない手術法もある!
3. 手術を行う人の技量、施設の設備によって手術の種類は変わってくる!

前回、腰の椎間板ヘルニアの手術を検討するポイントについてお伝えしました。(私の腰の椎間板ヘルニア、手術するべき?手術を検討する際のポイントをご参照ください)
今回は、実際に腰の椎間板ヘルニアの手術をするとなった場合、どのような手術法があるかをご紹介したいと思います。

腰の椎間板ヘルニアの手術は4種類

腰の椎間板ヘルニアの手術を4種類紹介します。それぞれにメリットとデメリットがありますが、最終的な手術方法の決定は医師としっかり相談した上で決断するようにしてください。

以下に示す手術法の内、LOVE法、MED法、PN法は保険適応の手術になります。

LOVE法

LOVE法は腰の椎間板ヘルニアの手術の中で、もっとも一般的なものです。

手術は全身麻酔下で行われ、背中の皮ふを5cmほど切開し、さらにその奥の脊椎(背骨)の一部を切り開きます。そしてその奥に存在するヘルニアを手術する人が、直接目で見た状態のまま手術を行います。

手術者が自分の目でしっかりヘルニアを確認した状態で行う必要があるため、他の手術法と比較して、術創(手術に伴う傷)が大きくなってしまいます。そのため、術創部の状態が安定する期間が必要になるため、入院期間が長くなり、2〜4週ほどで、手術後2〜3日後から歩行を開始します。

LOVE法のメリットとしては直接目視した状態で行うため、確実な視野の元、手術を行うことができます。そのためヘルニアの除去を確実に行え、かつ特別な技量を必要としないため、多くの医師がこの手術を行うことができます。

デメリットとしては術創部が大きく、筋肉を骨からはがしたりして、侵襲される組織も大きいため、その後の関節の動きや腰の筋肉の筋力に低下が見られやすいです。

また手術前後の入院期間が長いため、入院費用は他の手術法よりは高くなってしまいます。

MED法(内視鏡下ヘルニア摘出術)

MED法は腰椎(腰の骨)に16mmほどの管(内視鏡)を刺し、これを使って椎間板を摘出します。

16mmほどの傷口で済むため、組織の侵襲領域も狭く、骨から筋肉を剥がすような作業もありません。。MED法は腰椎椎間板ヘルニアの手術の中でも体への負担の少ない手術方法です。

メリットは上述したように組織の侵襲が狭く、入院期間が5〜7日程度と短く済むことです。

デメリットとして挙げられることが、手術する人の技量が必要になるため、手術を受けれる施設が限られるということです。

内視鏡を使用するため、手術中の目で確認できる領域が狭く、ヘルニアの全体像を捉えることが難しいことがその原因です。

また稀にではありますが、ヘルニアの取りこぼしや、神経の損傷が起こる場合もあるようです。しかし、LOVE法と比較して、手術の成功率に大きな違いはありません。

軽度なヘルニアの手術

PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)

PLDD法はレーザー治療の事で、局所麻酔の元、行われます。背中に針を刺して、そこからヘルニアに向けてレーザーを照射します。そうする事でヘルニアを蒸発させて、取り除きます。

PLDD法は比較的初期のヘルニアに適応されます。慢性的な大きいヘルニアではレーザーで全て取り除くことが困難であるため、適応でないこともあります。

メリットは手術の傷口がほとんど目立たなく、入院期間も半日〜2日ほどであることす。

デメリットは効果に個人差が見られることと、保険適応外の手術であるため手術費が高額であるということです。PLDD法は病院によって値段は異なりますが、大体35〜40万円かかってしまいます。

PN法(経皮的髄核摘出術)

この手術法はヘルニアの部分に細い管を差し込んで、その管の中に器具を通し、ヘルニアを直接摘出します。

手術時間も短く、出血も非常に少ないため、すぐに歩いて、退院することができます

デメリットは、PLDD法と同様に小さなヘルニアしか取り除くことができないということです。

まとめ

ヘルニアの手術方法を大きく分けて4種類紹介しました。

ヘルニアの手術方法の選択については、様々な要因を考慮する必要があります。年齢、ヘルニアの重症度、仕事を休める期間、金銭面、術者の技量、病院の設備など、手術を受ける人を取り巻く環境の多くが関わってきます。

そこで一番大切なのは、医師としっかり相談することです。

早く治すに越したことはないのですが、検査を受け、医師の説明を受け、自分が不安なく、納得した治療法を受けられるようにしっかり相談するようにしてください。

(近藤悟司)

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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