腰のヘルニア手術後のリハビリテーションはどんなことをするの?

腰のヘルニア術後のリハビリテーション

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【記事のポイント】
1. ヘルニアを手術してから完治に至るまでの経過を紹介!
2. 手術後は傷口周りが硬くなる!
3. 手術後に筋トレを行うことで、再発予防に努める!

腰のヘルニアの手術を決意し、病院で手術した後の事は知っていますか?

腰のヘルニアは手術して終わりではありません。その後のリハビリテーションと自分自身の自己管理が非常に重要となります。

なぜなら腰のヘルニアの手術を行っても、ヘルニアになった元々の原因を取り除かない限り、ヘルニアを再発してしまうからです。ある調査では、ヘルニアの手術をしても、5〜15%の割合で腰のヘルニアを再発すると報告されています。

そこで今回は腰のヘルニアの手術後の経過とリハビリテーションについて説明していきます。

手術してから退院までの目安は1ヶ月or1週間!

腰のヘルニアの手術をしてからの経過を大まかに説明します。

手術はヘルニアの大きさやヘルニアがいくつ存在しているか、またその人の内科疾患なども加味して方法が決められます。

その方法には腰を切り開いてヘルニアになってしまっている椎間板を取り出す「LOVE法」と傷口が小さく、負担の少ない内視鏡術の「MED法」が主になっています。

これらの手術にはそれぞれメリット、デメリットが存在しますが、その一つとして入院期間がそれぞれ異なります。

LOVE法は手術するときの傷口がMED法に比べて大きいため、手術後の抜糸やリハビリテーションの期間も含めて約1ヶ月ほどかかります。

それに比べてMED法は手術の傷口が小さく、腰にかかる負担も少ないため、入院期間も1週間程度になります。手術翌日から、歩行の練習を開始しますので、社会復帰も早くなります。

これを聞くと、「LOVE法よりMED法の法が優れていて、いいじゃないか!」と思ってしまいますが、 MED法は内視鏡で行うため、手術中の視野が狭く、手術する人の技術が高くなければなりません。

さらに取り除くヘルニアが大きかったりすると、すべてを取りきれなかったりする可能性もあります。

ですので、手術方法の選択については担当医師と、ヘルニアの大きさや状態、入院がどれくらいの期間できるかなどを相談した上で決定していくことが良いと思います。

手術後は傷口周りが硬くなる!

手術はどんなに傷口が小さく、侵襲する組織の範囲も狭いとしても、必ず出血が起こります。

出血というのは、その傷ついた組織を修復しようとする反応で、必ずその周辺が硬くなります。

皆さんもよく擦りむいたり、ハサミや包丁で切ってしまった時には、出血し、かさぶたができますよね?このかさぶたができた部分は、硬くなり、少しぶつけたり、引っ掻いたりすると傷口が開いたりしてしまいます。

これと同様のことが腰の手術した場所にも起こっています。
手術後はその周辺は硬くなり、かさぶたのようになっている状態で、一時的に腰の関節や筋肉の動きが硬くなります。

手術の侵襲する範囲が小さいほど、この硬さはあまり気にしなくても良いと思いますが、大きい時はその硬さを取り除くようなリハビリテーションが必要です。

その手術後のリハビリとしては傷口周辺をマッサージ(軟部組織モビライゼーション・リリース)して、腰の骨の関節を動かし(関節モビライゼーション)、切った筋肉には筋力低下が起こりますので、個別に筋肉に収縮を入れたりしていきます

これらを行い、手術により一時的に硬くなった組織を元の状態に戻していきます。

手術後もリハビリを怠らず、再発予防に努めよう!

先ほど手術後のリハビリとして例をあげましたが、はっきりいってしまえば、手術前も手術後のリハビリも根本は同じです。さらに再発予防に必要なリハビリも同じです。

このリハビリを提供する時に、必ず考えなければいけないことは「なぜヘルニアになってしまったのか?」ということです。

なぜ腰に痛みを出す病気がたくさんの種類がある中で、あなたはヘルニアになってしまったのでしょうか?仕事が原因?スポーツが原因?体が硬いから?運動不足?様々な要因が影響しています。

では同じ仕事をしている同僚の人は、皆さんヘルニアを患っているでしょうか?同じスポーツをしている同年代の人で自分と同じヘルニアの人はたくさんいるでしょうか?

おそらくそうではないと思います。どうして自分だけ?と思うこともあるのではないでしょうか?

ヘルニアのリハビリに必要な根治療法とは?

ヘルニアになってしまうのは、必ず原因があります。


■ 股関節が硬くて、中腰姿勢を多くとってしまう
■ 腹筋が弱くて、座り仕事の時に腰が曲がった姿勢を長く取っている
■ 下半身の筋力が落ちていて、腰に負担をかけている

これらの「股関節が硬くて・・・」、「腹筋が弱くて・・・」、「下半身の筋力が落ちていて・・・」というものが、根本の原因になります。

そしてこれらの原因をリハビリにより改善させることが、根治療法といい、手術後の再発予防にも大きな意味を持ちます。

この根本の原因は手術前も手術後も変わりません。手術をしたからといって、腹筋が強くなったり、股関節が柔らくなるということはありません。

自分にとって、どういった体の状態がヘルニアを招いてしまったのか?ではその体の状態を改善するにはどういったリハビリを行っていく必要があるのかを考えてみましょう。

そして、必要なリハビリを選択し、手術後も継続して実施していき、長期的な再発予防に努めましょう。

(近藤悟司)

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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