”普通のお風呂 vs 温泉”の腰痛改善効果は?

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター坪井大和 / 理学療法士 / 修士号(保健学)/ 日本学術振興会 特別研究員 / メディア編集長

温泉の風景

(c) naka- Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 温泉は慢性腰痛治療に効果があった
2. 普通のお風呂よりも温泉の方が効果が認められた

日頃の心身の疲れを癒すことのできる温泉は、湯治としても古くより日本人に愛されつづけてきました。効能の一つとして”腰痛”と記載されていることがほとんどですが、科学的根拠に基づいているのでしょうか。今回紹介する研究は温泉の腰痛に対する効果を検証しています。

温泉と普通のお風呂の効果を比較

ハンガリーにおいて、60人の慢性腰痛患者が”温泉に入浴するグループ””水道水のお風呂に入浴するグループ”のいずれかにランダムに30人ずつ振り分けられました。
30分間の入浴を週5日、3週間にわたって行い、お湯の温度はいずれも31度になるように管理されました。
介入開始前、3週、6週、13週の時点で、痛みの程度や、日常生活の制限、生活の質、鎮痛薬の服薬量に関して調査し、各項目で改善が見られたかどうかを検証しました。

温泉と普通のお風呂の効果

”温泉に入ったグループ”においては、腰痛の痛みの程度や、腰椎(腰の背骨)の曲がる角度、腰痛による日常生活の制限、生活の質、鎮痛薬の服薬量に関して改善が見られました
普通のお風呂に入ったグループにおいては、腰痛の痛みの程度や、腰椎(腰の背骨)の曲がる角度、腰痛による日常生活の制限、鎮痛薬の服薬量に改善はみられず、生活の質は低下していました。

温泉の方が効果的

普通のお風呂よりも、温泉の方が痛みの程度、腰椎の曲がる角度、腰痛による日常生活の制限の面において、高い効果を示していました

温泉は腰痛に対して効果あり

温泉に入って病気を治す湯治は、慢性腰痛においては科学的にも効果があるということが分かりました。ただ今回の研究では、高頻度で温泉に入った条件での効果ですので、少ない回数でも効果が見られるかはまだ分かりません。温泉街が近くにある人は、頻回に行くと良いかもしれません。近くにない人も、たまには休日に温泉に入り、心もからだも癒してみてはいかがでしょうか。

(坪井大和)


▼参考文献
The effect of spa therapy in chronic low back pain: a randomized controlled, single-blind, follow-up study.
Rheumatol Int. 2012 Oct;32(10):3163-9.
[PMID: 21947373]

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