腰痛になりやすい仕事の内容は!?

鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

重いものでぎっくり腰

(c) Andrey Popov - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 腰痛を発症しやすい職種には男女差が認められた.
2. その他のカラダの痛み(首や肩、腕など)に関しても、発症しやすさに男女差が認められた.
3. 自分が就いている職業に、どのような職業性疾病のリスクがあるのかを知り、予防意識を持って生活することが重要.

現代人が就いている職業は多種多様であり、それぞれの業務内容が体へ与える影響も様々です。職業病といわれるように、その職業特有で患いやすい病気などもあります。それでは、職業性疾病の約6割を示すと言われている腰痛は、どのような職業に認められやすいのでしょうか。そして、性別による特徴はあるのでしょうか。
今回ご紹介する研究では、腰痛や首、肩などの痛みにおいて、発症し易い職業に男女差があることが分かりました。

腰痛になりやすい職種とは?

この研究は、フランスで大規模に行われた国民調査の一環であり、対象者は12,591人の男女(男性65%、女性35%)で、1990年〜1995年の5年間にわたる長期間の調査が行われました。対象者には以下の内容でアンケート調査が行われました。

■ 基本情報(年齢、性別、身長、体重、喫煙歴)
■ カラダの痛みの有無とその部位(肩、肘、手首、首、腰、膝、足首)
■ 現在就いている仕事の情報

そして、これらの結果を解析し、どのような仕事がどのような身体の痛みを発症しやすいのかを検討しました。さらに、その特徴において、性差による影響があるかを検討しました。

男女で腰痛を発症しやすい職種は異なっていた

本研究の結果から、男女で腰痛を発症しやすい仕事の内容が異なることがわかりました。

■ 男性:ずっと姿勢を保持する仕事(事務仕事や立ち仕事など)・肉体労働系の仕事
■ 女性:ずっと姿勢を保持する仕事・振動に晒されるような仕事(自動車での営業やドライバーなど)

上記の仕事に就いていると、男女それぞれ腰痛になる危険性が高まることが分かりました。

首や肩などの痛みにも男女差が認められる

腰以外の部位にも、下記のように特徴が認められました。

首や肩の痛みを発症しやすい職業
■ 男性:肉体労働系の仕事や振動に晒される仕事
■ 女性:反復する作業を行う仕事(工場職など)

腕の痛みを発症しやすい職業
■ 男性:肉体労働系の仕事と道具を使う仕事
■ 女性:道具を使う仕事

腰痛を発症しやすい職業ごとの対策とは

男性では事務仕事や肉体労働系の仕事に就いている方、女性では事務仕事や自動車での営業職に就いている方が、その他の仕事に就いている方と比べて腰痛になる危険性が高いため、より腰痛予防に意識を向けなければいけないことが分かりました。

どちらも共通している事務仕事に関しては、どうしても座って作業している時間が長くなってしまいます。
そのような方は、『デスクワーカーの休憩は30秒でも立つことが大事!』で紹介したように、短時間でも立つ姿勢になる習慣を作ることが大切です。
コーヒーブレイクやコピーを取りに行ったり、上司や同僚に報告をしにいったりなど、適度なタイミングで立つ習慣を作っていきましょう。

また自動車などの営業職で、自動車を運転する時間が長い方に関しては、『運転時に感じる腰痛を撃退する3つの方法』で紹介したように、運転時の振動が腰痛のリスクとなります。その対策として、『背もたれをうまく使う』『小休憩をとる』『振動を低減させるグッズを買う』の中から、まずはできることから始めてみてください。

(鈴木祐介)


▼参考文献
タイトル:Predictive risk factors for chronic regional and multisite musculoskeletal pain: a 5-year prospective study in a working population.
雑誌名:Pain. 2014 May;155(5):937-43. doi: 10.1016
[PMID: 24561229]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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