配偶者のネガティブな態度が腰痛を悪化させる?

鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

妻が怒っている

(c)auremar- Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 腰痛は個人だけの問題にとどまらず、配偶者との関係が症状に影響を及ぼす可能性がある
2. 腰痛患者が感じた、配偶者のネガティブな態度は、3時間後の腰痛の程度と強く関連した.
3. 腰痛の治療のためにも、配偶者との良好な関係性を築くことが大切.

慢性的に続く腰痛は、日常生活に大きな負担をもたらします。腰痛があることで、何をするにも億劫になってしまったり、普段なら気にならないことにもイライラしてしまったり。。。

それらは、個人だけの問題にとどまらず、結婚生活におけるパートナーとの関係性にも、大きな負担や影響をもたらすことがあるかもしれません。
今回ご紹介する研究では、慢性的な腰痛を持つ患者の痛みの程度は、配偶者のネガティブな態度(非難や敵対的な態度)と密接に関係していることが報告されました。

配偶者の態度と腰痛との関係性とは?

この研究グループは、慢性的な痛みが結婚生活の重圧になる可能性や、配偶者の非難や敵意なども、患者にとっては重圧となる可能性があり、そのような配偶者のネガティブな態度は、腰痛患者の健康に有害な影響をもたらすのではないかという仮説のもと、以下のような設定で研究を実施しました。

対象:
 慢性腰痛を持つ患者とその配偶者105組
方法:
 対象者には、14日間にわたり1日5回、患者の痛みの程度と、配偶者の行動を携帯情報端末に記録してもらう様に指示しました。

配偶者のネガティブな態度は患者の痛みと有意に関係していた

患者が感じた配偶者のネガティブな態度(非難や敵対的な態度)は、患者が報告した痛みの強さと有意な関係が認められました
さらに、患者が感じた配偶者のネガティブな態度は、患者の3時間後の痛みの強さを有意に予測しました
このことから、配偶者のネガティブな態度は、慢性腰痛を持つ患者の痛みの程度と、強い関係性があると考えられます。

腰痛の治療のためにも、人生のパートナーと良好な関係を

慢性腰痛で辛い思いをされている方は、ふとした時に自分のパートナーに強くあたってしまい、それが原因で口論になってしまったことはありませんでしょうか?もしくは、自分のパートナーが慢性腰痛をお持ちの方は、そのパートナーの痛みが分からないがために、ネガティブな態度をとってしまったことはないでしょうか?

「慢性腰痛」と「配偶者の態度」という、一見何の関係性も無い様な事柄ですが、人生のパートナーと良好な関係を築いていくということも、慢性腰痛の治療には大切なことなのかもしれません。

(鈴木祐介)


▼参考文献
Temporal associations between spouse criticism/hostility and pain among patients with chronic pain: a within-couple daily diary study.
Pain. 2013 Dec;154(12):2715-21.
[PMID: 23932908]

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