ネガティブな考えは腰痛改善の大敵!?

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

抑うつの女性

(c) polkadot- Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 腰痛に対するネガティブな考えにより、腰痛が治りにくいことが明らかになった
2. 腰痛発症時の痛みの強さも、腰痛の治りの悪さに関係していた
3. 腰痛に対するポジティブな気持ちが、腰痛の治療には大切かもしれない

日本には古来より「病は気から」ということわざがあります。これは、病気は気の持ちようによって、良くも悪くもなるということを意味しています。辛い腰痛に悩まされている方の中には、この腰痛はいつまで続くのだろうか、もしかしたらずっと治らないのではないか、などという様な不安な気持ちをお持ちの方もいらっしゃるのかもしれません。それでは、「病は気から」ということわざは、腰痛にも当てはまるのでしょうか?

今回ご紹介する研究では、腰痛に対するネガティブな考えが、腰痛の改善に悪影響を与える可能性が認められました。

ネガティブな考えが腰痛を悪化させる?

この研究では、腰痛で病院を訪れた患者に対して、腰痛の痛みの程度、自分の腰痛に対する考え方に関するアンケート調査を行い、調査時点、6ヵ月後、5年後のアンケート結果の比較を行いました。
対象は、最後までアンケートを回収することが出来た488名の患者です。

腰痛に対するネガティブな考えがあるほど、腰痛が治りにくかった

調査時に、自分の腰痛に対するネガティブな考え(自分の腰痛は持続するだろうという考え)を持っていた方は、ネガティブな考えを持っていない方と比較して、6ヵ月後でも腰痛が治っていない危険性が4%上昇していました。
また、5年後においても、調査時に腰痛に対する不安な考えを持っていた方は、腰痛の治りが悪い危険性が6%上昇していました。

調査時の腰痛の痛みが強い方も、腰痛が治りにくかった

調査時の腰痛の痛みが強かった方に関しても、6ヵ月後でも腰痛が治っていない危険性が12%上昇していました。
また、5年後に関しても、調査時の腰痛の痛みが強かった方は、腰痛の治りが悪い危険性が9%上昇していました。

「病は気から」は腰痛にも当てはまった

本研究より、自分の腰痛に対するネガティブな考えと、腰痛発症時の痛みの強さが、腰痛を治りにくくしてしまう可能性が認められました
辛い腰痛に悩まされている方は、腰痛によって日常生活が障害されてしまったり、仕事がうまく出来なくなってしまうなど、ネガティブな気持ちになってしまうこともあると思います。しかし、ずっと落ち込み、気が滅入ってしまっては、治るものも治りにくくなってしまいます。
「自分の腰痛は改善に向かっている」というポジティブな気持ちを持ちながら生活していくことも、腰痛の改善には重要なことかもしれません。

(鈴木祐介)


▼参考文献
Prognostic indicators of low back pain in primary care: five-year prospective study.
J Pain. 2013 Aug;14(8):873-83
[PMID: 23791041]

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