腰痛の悪化に長時間の夜勤は関係するのか!?

鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

夜勤の女性スタッフ

(c)Photographee.eu- Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 夜勤帯のシフトが長時間続いている方ほど、腰痛が悪化していた.
2. この関係性は、睡眠時間が短い方、睡眠の質が悪い方でより顕著に現れた.
3. 自分の体に見合った業務シフトで、仕事を行うことが大切.

腰痛をお持ちの方で、夜勤のシフトでお仕事をされている方もいらっしゃると思います。看護師や飲食業などの業種では、夜勤帯の業務はとても重要な役割を担っています。しかし、夜勤帯の仕事は、私たちの体に大きな負担をかける可能性があることはご存知でしょうか?
今回ご紹介する研究では、夜勤帯のシフトに従事する時間が長い人ほど、重度の腰痛に悩まされる可能性が高いことが報告されました。

夜勤と腰痛の関係とは?

この研究では、東京23区、大阪、名古屋に住む5008人の労働者を対象としました。
対象者には以下の項目をアンケートで調査しました。

■業務形態:日勤帯のシフト or 夜勤帯のシフト
■腰痛の有無、腰痛の程度
■睡眠障害の有無

また、夜勤帯のシフトに該当した方には、夜勤帯のシフトが1日で何時間勤務なのかを同時に聴取しました。

夜勤帯のシフトが長時間続いている方ほど、腰痛の程度が悪化していた

本研究の結果から、夜勤帯のシフトが長時間であるほど(特に16時間/日を超えるとリスクが高い)、腰痛の程度も悪化していることが明らかとなりました。
また、この関係性は、睡眠時間が少ない方や睡眠の質が悪い方で、より強く現れることが明らかになりました。
すなわち、腰痛がある方において、夜勤帯のシフトが長時間続き、あまりよく眠れていない様な方は、日勤帯のシフトに勤めている方と比べて、より腰痛が悪化しやすい可能性があると考えることが出来ます。

まずは夜勤に備えた睡眠時間や質の確保から

勤めている会社の業種的に、夜勤のシフトを避けられない方もいらっしゃると思います。
しかし、それが原因で自分の健康を害し、働くことが出来なくなってしまったら、元も子もありません。
今回の研究では夜勤自体がダメというわけではなく、長時間続く夜勤が腰痛を悪化させる可能性を示しています。そして、両者の関係性は、睡眠の質が悪い方に認められる傾向が強いため、夜勤を普段されている方は、シフトや勤務形態を調整してもらうのは難しいことも多いかと思いますので、まずは、夜勤明けや夜勤前などで睡眠の時間をしっかりと確保し、その質も高められるように、セルフケアをしていきましょう。

(鈴木祐介)


▼参考文献
Disabling low back pain associated with night shift duration: sleep problems as a potentiator.
Am J Ind Med. 2015 Dec;58(12):1300-10.
[PMID: 26122920]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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