肥満は腰痛に関連するか

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

肥満の男性のお腹

(c)milatasv- Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 肥満と腰痛との明確な関連性は認められていない.
2. しかし、肥満はあらゆる健康障害に繋がるため対策が必要.

肥満は、膝などの関節の痛みや様々な生活習慣病の原因と言われており、最近はメディアでも、肥満が身体にどのような影響を及ぼすのか取り上げていることが多くなってきました。それでは”肥満””腰痛”にはどのような関係があるのでしょうか。

肥満と腰痛発症が関連するという一貫した結果はない

まずは、イギリスに住む健常成人1385名(年齢30-50歳)を対象とした研究をご紹介します。
この研究では参加者の方々に対して、身長・体重・腰痛の有無を長期間にわたり聴取することで、肥満の指標であるBMIと腰痛発症との関係性を調査しました

その結果、BMIと腰痛発症との間には明確な関係性は認められませんでした。

もう一つは、双子を対象とした研究です。
これは6554人の双子を対象に、肥満の有無を含めた生活習慣と、腰痛の発症の有無を8年間に渡り調査したものです。

その結果、肥満であることと腰痛の発生率の間には明確な関係性が認められなかったことが報告されています。

しかし、肥満が健康に良いわけではない

肥満と腰痛の発症には明確な関係性は認められませんでしたが、肥満自体が健康に悪影響を及ぼすことは、様々な研究で報告されています。
また前回、腰痛を予防するために必要な運動とはでお伝えしたように、適度な運動習慣が腰痛の予防に効果的であることも報告されています。肥満にならないような生活習慣を取り入れていくことは、腰痛の予防のみならず、自身の健康のために重要なことなのかもしれません。

(鈴木祐介)


Role of overweight and obesity in low back disorders among men: a longitudinal study with a life course approach.
BMJ Open. 2015 Aug 21;5(8):e007805
[PMID: 26297359]

Are lifestyle-factors in adolescence predictors for adult low back pain? A cross-sectional and prospective study of young twins.
BMC Musculoskelet Disord. 2006 Mar 15;7:27
[PMID: 16539729]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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