腰痛持ちは知らないうちに食べ過ぎている!?

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

食事中の女性

食事をにこやかに食べる女性

【記事のポイント】
1. 慢性腰痛患者は高脂肪・高カロリーの食べ物に対する満足度が低く、”食べ過ぎ”になりやすい.
2. 原因として、食べ物を食べた時に、快楽を感じる脳の機能が低下している可能性がある.
3. 慢性的な腰痛を持つ方は、普段から食べ過ぎないように意識した方が良い.

お腹が出ていると腰痛になりやすい!?などと耳にしたことはないではないでしょうか。
しかし、実は、腰痛と肥満との間にあるメカニズムは未だ明らかになっていません。そのため、本当に腰痛と肥満の間に関係性があるのかは不明確となっています。
今回ご紹介する研究は、この腰痛と肥満の間にあるメカニズムに関係するもので、慢性腰痛患者は腰痛がない方と比べて、食べ過ぎになりやすいということが報告されました。

慢性腰痛患者の味覚の調査

今回の研究では18人の慢性腰痛患者と、19人の健常者を対象としました。
まず対象者には、空腹時に脂肪含有量の異なるプリンや、砂糖含有量の異なる甘い飲み物を摂取してもらい、その味覚を評価しました。
その後、対象者には自分が好みのプリンを自由に食べてもらい、その満足度を調査しました。そして、それらの結果を対象者ごとに比べました。

慢性腰痛患者は高脂肪・高カロリーのプリンに対する満足度が低かった

研究の結果、慢性腰痛患者は、健常者に比べ、高脂肪のプリンを食べた時の満足度が、明らかにに低かったことが明らかになりました。
また、健常者ではプリンのカロリーが、食べた時の満足度と密接に関連しており、食べた後の空腹感も減少したのに対し、慢性腰痛患者ではそのような関係が認められませんでした
すなわち、慢性腰痛患者は高脂肪・高カロリーの食べ物を食べた時の満足度、満腹感が低いため、そのような食べ物を食べ過ぎてしまう可能性が考えられます。

慢性腰痛患者と健常者の味覚には差は認められなかった

一方で、慢性腰痛患者と健常者に対する、プリンと甘い飲み物での味覚検査の結果では、両者の味覚の感じ方に差は認められませんでした。このことより著者は、慢性腰痛患者は味覚が低下しているのではなく、高脂肪・高カロリーの食べ物を食べた時に、快楽を感じる脳の機能が低下している可能性があり、それが原因で”食べ過ぎ”になりやすいのではないかと考察しています。

慢性的な腰痛がある方は食べ過ぎに注意

慢性的な腰痛にお悩みの方は、もしかしたら”食べ過ぎ”の傾向に陥りやすいかもしれません。
これからの時期は忘年会やお正月など、たくさん食べ物を食べる機会が多くなります。食べ過ぎは、肥満や高脂血症などの原因となりやすく、将来的に、糖尿病や脳梗塞などのリスクを高める可能性もあります。
今の腰痛を悪化させないためだけでなく、将来への健康への配慮も今から少しずつ意識していきましょう。

(鈴木祐介)


▼参考文献
Decreased food pleasure and disrupted satiety signals in chronic low back pain.
Pain. 2014 Apr;155(4):712-22. doi: 10.1016
[PMID: 24384160]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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