慢性腰痛に対するピラティスの効果

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター福谷直人 / 理学療法士 / 博士号(保健学) / 健康経営アドバイザー / 作業管理士 / VDT作業労働衛生教育インストラクター

屋外でのピラティス

(c)Syda Productions-Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 慢性腰痛に、ピラティスは効果的である.
2. ピラティスにより、痛み以外へのポジティブな効果が認められる.
3. 継続的な運動習慣が重要.

腰痛は、1年以内に30%の方が再発を繰り返します。やがて、再発する期間が短くなっていき、慢性腰痛に移行する可能性が高い症状です。
日常生活の中で、慢性的な腰痛に悩まされている方は、自宅でエクササイズをしたり、ジムでヨガやピラティスなどに取り組んでいる方も多いのではないでしょうか。
病院では診断されなかった慢性の腰痛持ちの方々を対象に、8週間のピラティスの効果を検証した結果、痛み・障害の程度・柔軟性・バランスが向上する可能性があるという報告がされました。

慢性腰痛にピラティスは効果的か

スペインのグラナダ大学の研究班が、リハビリテーションの専門誌であるClinical Rehabilitationで研究結果を報告しました。
この研究では、病院では重篤と診断されなかった慢性腰痛の方々を対象に、ピラティスが『障害の程度・痛みの程度・柔軟性・バランス』に与える効果を検証しました。
54名の対象者は、”ピラティスを行うグループ””リーフレットによる情報のみを受けるグループ”の2つに振り分けられました。

臨床試験を開始する前と8週間後に、下記の項目が評価されました。

■障害の程度:Roland-Morris Disability Questionnaire / Oswestry Disability Index
■痛みの程度:Visual Analog Scales
■柔軟性:Finger-to-floor test(立位体前屈)
■バランス:Single limb stance test(片足立ちの時間)

ピラティスを行ったグループの障害の程度・痛みの程度・柔軟性・バランスが改善

研究の結果、”リーフレットによる情報のみを受けるグループ”と比べて”8週間のピラティスを行ったグループ”の方が『障害の程度・痛みの程度・柔軟性・バランス』において、ポジティブな改善結果が認めました。

正しい情報とともにエクササイズを

今回の報告では、ピラティスを8週間行うことで、痛みや身体機能等が改善する可能性が示されましたが、これはピラティスだけでなく、ヨガや散歩などの他の運動においても同様の効果の可能性が報告されています。正しい情報を仕入れることも重要ですが、加えて、ピラティスのように、継続的にエクササイズを行う習慣をつけると、慢性腰痛の重症化予防ができるかもしれません。

(福谷直人)


▼参考文献
Results of a Pilates exercise program in patients with chronic non-specific low back pain: A randomized controlled trial.
Clin Rehabil. 2016 Jun 3. [Epub ahead of print]
[PMID:27260764]

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