産後の腰痛・骨盤帯痛に悩む女性の80%が再発・持続していた!

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

産後再発・持続する腰痛

(c) ucchie79 - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 約80%の女性が、産後の腰痛・骨盤帯痛の再発・持続を経験していた。
2. 産後の腰痛・骨盤帯痛が再発・持続するリスク要因として、妊娠前の腰痛があげられた。
3. 産後の腰痛・骨盤帯痛の再発・持続を予防するためにも妊娠前より腰痛の対策を行っておくことが大切である。

多くの働く女性を悩ます”産後の腰痛・骨盤帯痛”に影響する要因とは?でご紹介したように、産後の女性に生じる腰痛・骨盤帯痛は、女性の日常生活や社会生活に大きな影響を及ぼします。可能な限り早急に治してしまいたい症状ではありますが、産後の腰痛・骨盤帯痛は再発・持続を引き起こしやすい症状です。それでは、産後の腰痛・骨盤帯痛は、どれくらいの確率で再発・持続し、それを引き起こす要因とはどのようなものが考えられるのでしょうか?今回ご紹介する研究では、産後の腰痛・骨盤帯痛に悩む女性の80%が再発・持続しており、それを引き起こす要因は妊娠前の腰痛の存在であることが報告されました。

産後の腰痛・骨盤帯痛の再発・持続の割合と、そのリスク要因とは?

この研究では、妊娠中に腰痛・骨盤帯痛を経験し、さらにその後6ヶ月間痛みが継続していた女性176名を対象とした、12ヶ月間にわたっての継続調査が行われました。対象の方には自己記入式のアンケートを配布し、以下の情報を調査しました。


■ 年齢や身長、体重などの個人の特徴に関する情報
■ 日常生活における身体活動量に関する情報
■ 妊娠期間中の自身の健康に関する情報
■ 現在の腰痛・骨盤帯痛の有無や、持続期間、再発の有無など、痛みに関する情報

そして、対象者間におけるデータを比較し、産後の腰痛・骨盤帯痛の再発・持続の確率と、そのリスク要因を調査しました。

産後の腰痛・骨盤帯痛に悩む女性の80%が再発・持続を経験していた

調査の結果、産後の腰痛・骨盤帯痛に悩む女性の65.3%の女性で痛みが再発15.3%の女性で痛みが持続したことが認められました。すなわち、産後の腰痛・骨盤帯痛の再発・持続の確率は約80%であると考えることが出来ます。

産後の腰痛・骨盤帯痛の再発・持続のリスク要因

また、産後の腰痛・骨盤帯痛が再発・持続するリスク要因としては、妊娠前の腰痛の存在が報告されました。具体的には、妊娠前に腰痛があった人は、再発するリスクが2.47倍持続する確率が3.35倍に上昇していました。

産後の腰痛・骨盤帯痛の再発・持続を予防するために

産後の腰痛・骨盤帯痛が、約80%の確率で再発・持続するというのは、かなり高い確率だと考えられます。だらだらと続く産後の腰痛・骨盤帯痛は、育児や復帰後の仕事に追われる女性にとって、かなり大きな問題となり得ます。
産後の女性にとっては『妊娠前の腰痛がリスクを高めると分かったところで、今更どうしようもない』と思われるかもしれません。しかし、この結果から考えられるのは、妊娠前の元々のカラダの状態が腰痛を再発・持続しやすい状態にあり、そこに妊娠・出産イベントが重なり、再発・持続しやすくなった可能性が考えられます。ぜひ、何度も再発するしつこい腰痛の対策方法とは!?にも目を通していただき、再発・持続しにくいカラダをつくりましょう!
また、女性のホルモンバランスと慢性腰痛の関係でご紹介したように、女性の腰痛には様々な要因が関与していますので、産後の腰痛・骨盤帯痛の予防のためにも、妊娠前から自分の腰痛タイプにあった対策をしましょう!

(鈴木祐介)


▼ 参考文献
タイトル:Pregnancy-related low back pain and pelvic girdle pain approximately 14 months after pregnancy – pain status, self-rated health and family situation.
雑誌名:BMC Pregnancy Childbirth. 2014 Jan 25;14:48
[PMID:24460727]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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