姿勢を知って腰痛を和らげる!骨盤がポイント!

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター諸麥友博 / 理学療法士 / 第1種衛生管理者 / 作業管理士

姿勢をコントロールして腰痛を和らげる

(c) Africa Studio - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 骨盤が姿勢を変える!
2. 立ち姿勢と腰痛
3. 座り姿勢は腰の負担が大きい!

決まった姿勢で長時間いると腰を痛める可能性があります。どんな姿勢であっても、人は長時間同じ姿勢でいることが得意ではありません。

同じ姿勢でいることは同じ筋肉ばかりに負担をかけることであり、それらの筋肉は休憩できません。それの積み重ねにより痛みを引き起こします。

今回は特に立ち姿勢座り姿勢について、それぞれの特徴とどのように腰痛と関係するのかについて解説し、簡単な対策をお伝えしたいと思います。

骨盤が姿勢を変える!

立ち姿勢と座り姿勢について考える前に、骨盤について少し解説したいと思います。骨盤は背骨の土台であり、腰痛とも密接な関係があります。

腰の骨の解剖図

(c) Alexandr Mitiuc – Fotolia.com

骨盤の動きについて少しの理解があるだけで、理解のない人よりも腰痛になりにくくなるかもしれません。

先ほどもあったように骨盤は体の土台です。骨盤の上には背骨がのっており、骨盤が倒れることでその上にのっている背骨も倒れます。

そのまま倒れてしまうとバランスを崩してしまうので、修正するために背骨が曲がります。だから、猫背など、人によっていろいろな姿勢が存在します。

立ち姿勢と腰痛

まずは立ち姿勢について考えていきましょう。

骨盤が真ん中より前に倒れると反り腰、骨盤が真ん中より後ろに倒れると猫背になりやすくなります。どちらも腰に負担をかける姿勢になります。

骨盤が前や後ろに倒れすぎないようにするためにお腹の筋肉が働きます。だから、腹筋を鍛えてくださいと言われることが多くなります。

しかし、みなさんが想像する腹筋のトレーニングをするだけではなかなか腰痛はよくならないと思います。「腹筋で腰を痛めた!?正しい腹筋でシックスパックを目指そう!」でも解説したように、逆に痛みが酷くなる方もいます。

腹筋にもいろいろな種類の腹筋があり、腰痛と深く関わりがあるのはインナーマッスルと呼ばれるような体の奥の方にある筋肉になります。この筋肉が働くことで、腰の骨を安定させ、腰の負担を和らげることができる可能性があります。

また、反り腰猫背のどちらの姿勢でも長時間そのままで立っていると腰の負担となり、腰痛を引き起こす原因となります。

理想はどちらの姿勢にもなれることであり、どちらの姿勢が悪いというわけでもありません。どちらの姿勢もとれるということは、骨盤を大きく動かせるということであり、それだけ筋肉が大きく動かせるということです。それにより力は出しやすくなり、より小さな労力で腹筋を使うことが可能になるかもしれません。

腹筋を使いながら骨盤が前にも後ろにも倒れすぎていない状態が、腰の負担を和らげることにつながり、他の人から見ても良い姿勢に見えます。

以下に、立ち姿勢で痛くなる腰痛について、具体的な対策を2つ挙げています。

立ち姿勢は腹筋でコントロールする

信号で止まるときやガラスに写った自分の姿を見たときなど、意識できるときにおへそを凹ますようにお腹に力を入れてみてください。それだけでも腰の負担軽減につながります。

足台を活用する

また、立ち仕事で長時間立ちっぱなしという方は、足元に10cmほどの小さな台を置き、そこに交互に足をのせることをオススメします。足を交互にのせることが姿勢を変えることになり、腰の負担を和らげることができるかもしれません。

座り姿勢は腰の負担が大きい!

次に座っている姿勢について解説していきます。

実は座っている姿勢は、立っている姿勢よりも腰の椎間板(腰のクッションの役割を果たす部分)にかかる負担が大きくなります

また、骨盤が後ろに倒れ、腰が曲がったように座る姿勢が悪くなると、腰の負担はさらに大きくなります。
このときに注意が必要なのは、体を前に屈めると腰痛が悪化する方々です。座っているほうが腰への負担を避けられると思っている方は多いですが、前屈みになって腰が痛くなる人はかえって腰痛を悪化しかねません。長時間座ることで痛みにより筋肉がこわばり、動きにくくなったり、立ち上がるときに痛んだりする可能性があります。なるべく長時間座ることは避けましょう。

ここで簡単な対策を2つお伝えしたいと思います。

クッションを活用する

1つ目は、背中と背もたれの間にクッションを入れることです。この時、できるだけ腰から背中にかけての部分に隙間ができないようにクッションの位置を調整してください。これにより腰から背中にかけての接触面積が大きくなることで、腰の負担を和らげられる可能性があります。
ある研究によると、クッションを利用することで腰の骨のゆがみと客観的な快適さが改善したと報告されています。ぜひ一度ご覧になってみてください。
デスクワーカー必見!腰のクッションの腰痛に対する効果

フェイスタオルを活用する

2つ目は、フェイスタオルを四つ折りにしてグルグルに巻き、それをお尻の下に縦に敷きます。それにより座ったままでの重心移動が簡単になり、腰の筋肉の負担を和らげられる可能性があります。ずっとではなく、たまにすると効果的です。

最後に

このように、骨盤を土台として捉え、その上にのる背骨が曲がったりするのを支えるために腰の筋肉は頑張っています。自分の姿勢は骨盤がどっちに倒れているのか、インナーマッスルである腹筋をうまく使えているのか、立っている時間と座っている時間のどちらが1日の中で長いのか、少しでも自分の姿勢について考えるきっかけになればと思います。

(諸麥友博)

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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