妊娠中の腰痛に対する運動効果

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

腰痛で悩む妊婦

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【記事のポイント】
1. 妊娠中の腰痛やそれに伴う障害は、水中運動などのエクササイズで改善する.
2. 運動以外の腰痛の正しい知識などの教育的介入でも、改善効果は認められる.
3. 専門家による適切な運動負荷や量の設定が必要である.

妊娠中の女性には様々な体の変化が訪れます。腰痛もその内の1つであり、妊娠中の女性の2/3以上が腰痛を経験すると言われています。
また、妊娠中の腰痛により日常生活や仕事、睡眠に至るまで様々な障害が生じると報告されています。
それでは、妊娠中の腰痛を予防するには、どのようにすればいいのでしょうか。
今回紹介する研究では、妊娠中の女性に対して運動プログラムを実施することで、腰痛や腰痛に起因する様々な障害が軽減したと報告されました。

妊娠中の腰痛に対する効果的な治療は何か

この研究では、これまでに報告された妊娠中の女性に対する運動プログラムなどの効果を検証した医学論文を検索し、質の高い論文のみをまとめることで、その効果を検証しました。
検索の結果、34本の研究がレビューされました(対象者数:5121名 年齢:16〜45歳 妊娠週数:12〜38週)。

運動により妊娠中の腰痛が改善した

本研究の結果、妊娠中の女性に対する運動プログラムは、通常の産前ケアと比較し、腰痛や腰痛に起因する様々な障害の改善が認められました。
ここでの運動プログラムとは、専門家の管理のもと実施した、地上や水中での様々な運動を意味しています。

運動以外の治療介入でも、妊娠中の腰痛に効果が認められた

また、少数ではありますが、専門家による整体治療や徒手療法、教育的指導も、妊娠中の腰痛や腰痛に起因する障害に効果的であったと報告されています。

妊娠中の腰痛に対する運動は効果的である

妊娠中は姿勢の変化や、様々な精神的ストレスなどが原因で腰痛を感じやすい体の状況にあります。
そんなときは、適度な運動を日常生活に取り入れてみてはどうでしょうか。
特に散歩などの有酸素運動や、水中でのウォーキングはよい運動になるかもしれません。
妊娠中の適度な運動は腰痛の予防だけでなく、運動不足の解消や気分転換、睡眠の質の改善など様々なメリットが報告されています。
ただし、お腹の中には大切な赤ちゃんがいますので、あくまで専門家の指導の元、適切な方法・負荷量で、無理をせずに運動を楽しみながら行いましょう。

(鈴木祐介)


Interventions for preventing and treating low-back and pelvic pain during pregnancy.
Cochrane Database Syst Rev. 2015 Sep 30;(9):CD001139
[PMID: 26422811]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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