デスクワーカーの休憩は30秒でも立つことが大事!

鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

デスクワーカーの腰痛

(c) twinsterphoto - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 座り仕事の中で、立って休憩する時間を取り入れることで、座り仕事後の腰痛の悪化が抑えられた.
2. 立って休憩することで、腰痛の悪化予防だけでなく、精神的疲労も軽減した.
3. 座り仕事で腰痛を感じている方は、コピーを取りに行ったり、コーヒーを飲みにいくなど、姿勢を変えて休憩することが重要.

事務仕事などのデスクワーク中心のワークスタイルの方々は、仕事中に腰痛を感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。仕事に集中していると、同じ姿勢を長時間続けることとなり、腰痛に繋がる可能性が高くなります。これまでに、座る時間の長さと、腰痛の関係性はいくつかの研究で報告されています。
それでは、腰痛に悩みながら、座り仕事を長時間続けなければならない方にとって、何かしらできることはないのでしょうか。
今回ご紹介する研究では、座り仕事中に、短時間の間、立って休息する時間を取り入れることで、腰痛の悪化や精神的な疲労が抑えられたことが報告されました。

座り仕事中の腰痛を軽減する方法とは

この研究では、ぎっくり腰などの急性期(発症してから4週間以内)の腰痛を持つ方、20名を対象としました。
対象者は、以下の4つの設定で、コンピュータ作業を座りながら1時間行うように指示されました。

□ 作業中に休息をとらない設定
□ 作業中に、立って休息する時間(5分)を、30分ごとに取り入れる設定
□ 作業中に、立って休息する時間(2分30秒)を、15分ごとに取り入れる設定
□ 作業中に、立って休息する時間(30秒)を、5分ごとに取り入れる設定

作業中は10分ごとに、各対象者に対して腰痛の痛みの程度や、作業に伴う精神的疲労の程度を聴取し、各設定でその結果を比較しました。

作業中に休息を取り入れることで、腰痛の悪化が抑えられた

研究の結果、座り仕事中に休息を取り入れた場合では、休息を取り入れなかった場合と比べ、作業後の腰痛の悪化が、明らかに抑えられていました。すなわち、座り仕事中に短時間でも、立って休息する時間を取り入れることで、腰痛の悪化を予防することができると考えることが出来ます。

腰痛の悪化抑制だけでなく、精神的疲労も軽減

さらに、座り仕事中に休息を取り入れた場合では、休息を取り入れなかった場合と比べ、作業後の精神的疲労も軽減していました。
すなわち、座り仕事中に短時間でも、立って休息する時間を取り入れることで、座り仕事後の精神的疲労も軽減することができると考えられます。

短時間でも立って休息する時間を作ることが大切

今回の研究では、休息を取り入れた3つの設定において、座り仕事後の腰痛の悪化を抑える効果や、精神的疲労を軽減する効果に差は認められませんでした。
そのため、座り仕事がメインの方は、職場の雰囲気や業務内容に合わせて、短時間でも休憩時に立つ姿勢を取り入れていくことが重要だと考えられます。腰痛を持っていて、座り仕事が効率よく進まないという方は、短時間でも良いので、コーヒーを飲みに行ったり、コピーを取りに行くなど、姿勢を変えて休憩する時間を作ってみてはいかがでしょうか。

(鈴木祐介)


▼参考文献
The effect of rest break schedule on acute low back pain development in pain and non-pain developers during seated work.
Appl Ergon. 2016 Mar;53 Pt A:64-70. doi: 10.1016
[PMID: 26674405]

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