立つ時間が長くなると、なぜ腰が痛くなるのか!?

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

(c) Kaspars Grinvalds - Fotolia.com

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【記事のポイント】
1. 慢性腰痛がある方は腰の筋肉の持久力が低下が原因で腰痛を感じている.
2. 若年者・高齢者ともに、この要因は同じ影響度.
3. 立ち続けた際の腰痛に悩んでいる方は、腰の筋肉の持久力を鍛えていくことも大切.

日常生活や仕事の中で、長時間立っている時に、腰痛を感じたことはないでしょうか。
筆者は電車で座れなかった際や、立ち仕事をしている際に、20分も連続で立ち続けていれば、徐々に腰が痛くなってきます。
普段はあまり腰痛を感じない筆者でも、立ち続けることで腰痛を感じますので、慢性的な腰痛に悩まされている方はもっと辛いのではないかと思われます。
それでは、なぜ立ち続けることでの腰痛を感じてしまうのでしょうか

今回ご紹介する研究では、慢性的な腰痛を持つ方は、持たない方よりも、立ち続けている際の腰の筋肉の持久力が低下しており、腰の筋肉の持久力低下が、立ち続けた際の腰痛の原因である可能性が報告されました。

立ち続けている際の腰の筋肉の持久力を測定

この研究では慢性的な腰痛を抱えている方20名と、腰痛の無い方20名を対象者としました。
それぞれ対象者の年齢は、若年者(平均年齢31±6歳)が50%と、高齢者(平均年齢71±7歳)が50%の割合としました。
対象者には荷物(体重の10%の重さ)を持ったまま立ち続けるように指示し、その際の腰の持久力を、筋電図をいう機器を用いて測定しました。そして、それぞれの対象者ごとに結果を比較し、腰痛と腰の筋肉の持久力との関係性を調査しました。

腰の筋肉の持久力低下が腰痛の原因に

結果より、慢性腰痛がある方は無い方と比べて、荷物を持ったまま立ち続けた際の腰の筋肉の持久力が、明らかに低下していることが認められました。さらに、この結果は、若年者と高齢者のどちらにおいても同様に認められました。
すなわち、年齢に関係なく、慢性腰痛がある方は無い方と比べて、立ち続ける課題を行なった際の腰の筋肉の持久力が低下しており、それが立ち続けた際の腰痛の原因となっている可能性が考えられます。

腰の筋力を鍛える際は、持久力を鍛えることも大切

バランスボールでの運動

(c) rh2010 – Fotolia.com

筋肉の持久力を鍛えるためには、低負荷の強度(何回も動作を反復できる程度の強度)で、複数回動作を繰り返す必要があると言われています。
低負荷の強度であるため、腰に余計な負担をかけずに、どなたでも安全に実施できるトレーニングと考えることが出来ます。
日常生活や仕事などで、立ち続けた際に生じる腰痛に悩んでいる方は、低負荷の腰の筋力トレーニングで、筋肉の持久力を鍛えてみてはいかがでしょうか。

あなたの腰痛タイプに合わせた、具体的な運動のご相談はポケットセラピストへ。

腰痛チェック

(c)Backtech Inc.

(鈴木祐介)


▼参考文献
タイトル: Back muscle fatigue of younger and older adults with and without chronic low back pain using two protocols: A case-control study.
雑誌名: J Electromyogr Kinesiol. 2015 Dec;25(6):928-36. doi: 10.1016
[PMID: 26542483]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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