立ち仕事で感じる”腰の疲労感”の原因とは!?

鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

立ち仕事と腰痛

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【記事のポイント】
1. 腰痛を生じる前段階として、”腰の疲労感”を感じることがある.
2. 腰の疲労感の原因として、”2時間の立位姿勢を継続すること”が考えられる.
3. 立ち仕事での”腰の疲労感”や腰痛の予防として、2時間ごとの休憩の導入が効果的かもしれない.

美容師や服の販売員など、仕事上、どうしても長時間の立位をとらなければならない場合、腰痛までいかなくても、”腰の疲労感”を感じることも少なくないのではないでしょうか。
この”腰の疲労感”は腰痛の初期症状といえます。腰の疲労感を感じているのに、さらに立ち続けることで、その疲労感が徐々に腰痛に変化していくと言われています。逆に言えば、この腰の疲労感の原因を知り、そこで何らかの対策をすれば腰痛に悩まなくて済むと考えることも出来ます。
それでは、長時間の立位姿勢時の”腰の疲労感”を感じる原因としては、どのようなものが考えられるのでしょうか。
今回ご紹介する研究では、”腰の疲労感”を生じる原因として、”2時間以上の立位姿勢を継続していること”がリスクとなっていることが明らかになりました。

”腰の疲労感”を生じる原因を調査

この研究では、16名の健常成人を対象としました。対象者には立位姿勢を維持するように指示し、立位姿勢をとっている最中の腰回りとお尻の筋肉の活動、姿勢の変化、背中の皮膚温、腰の疲労感を感じた時間などを測定しました。そして、それらの結果を対象者ごとに比較しました。

13/16人が、2時間の立位姿勢で”腰の疲労感”を訴えた

研究結果より、腰回りとお尻の筋肉の活動や姿勢の変化、背中の皮膚温に関しては、対象者ごとに大きな変化は認められませんでしたが、16人中13人が、2時間の立位姿勢を継続することで、”腰の疲労感”を訴えました
すなわち、”腰の疲労感”を生じる原因として、姿勢の変化などではなく、『2時間程度の立位姿勢を継続すること』という要素が明らかになりました。
したがって、立ち仕事を行う際には、2時間ごとに姿勢を変えた休憩(少し腰掛けるなど)を入れることが、腰の疲労感、もしくは腰痛の予防に大切と考えることが出来ます。

立ち仕事での腰痛予防に、2時間ごとの休憩の導入を

もし長時間の立ち仕事で腰痛を感じ始め、それが慢性化してしまうと、腰痛の治療に時間がかかってしまうことも考えられます。
その予防のためにも、腰痛の前段階である”腰の疲労感”の時点で、対策を行うことが大切です。
仕事をする上で、どうしても長時間の立ち仕事しなければいけない方は、2時間を目安に、少しの時間は座るなどの休憩を導入してみてはいかがでしょうか。

(鈴木祐介)


▼参考文献
タイトル: Prolonged standing as a precursor for the development of low back discomfort: an investigation of possible mechanisms.
雑誌名: Gait Posture. 2008 Jul;28(1):86-92. Epub 2007 Nov 28
[PMID: 18053722]

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