背筋トレーニングの腰痛改善効果とトレーニング時のコツ

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

バランスボールと女性

(c)Monet - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 背筋を鍛えることで、慢性腰痛が改善した.
2. 背筋を鍛える際、背中を最大限伸ばさなくても、その効果が認められた.
3. 腰痛の中には、背筋を鍛えることで悪化してしまうタイプもあるため、自分の腰痛にあったトレーニングを行うことが大切.

腰痛でお悩みの方は、病院や治療院などで、背筋を鍛えた方が良いと言われたことがあるのではないでしょうか。
腰痛への背筋トレーニングの効果は、様々な研究で報告されていますので、本日は、そのひとつをご紹介します。

今回の研究は、慢性的な腰痛に対して背筋トレーニングを実施することで、腰の痛みの程度と、腰痛による日常生活の障害が改善したことが報告されました。

慢性的な腰痛に対する背筋トレーニングの効果とは

この研究では、慢性的な腰痛を持つ患者24名(男性14名、女性10名)を対象としました。対象者はランダムに以下の3つのグループに分けられました。

□ 背筋トレーニンググループ①:背中を最大限伸ばすトレーニングを実施
□ 背筋トレーニンググループ②:背中を半分だけ伸ばすトレーニングを実施
□ 普段通りの生活を送るグループ

背筋トレーニングは、背中を最大限反らす、もしくは半分(最大限の50%)だけ反らした状態を維持する方法を用いて、週に1回、12週間の期間で実施しました。
そして、その後の背筋の筋力や、腰の痛みの程度、腰痛による日常生活の障害の程度を調査し、グループごとに結果を比較しました。

背筋トレーニングにより、背筋筋力、腰痛の痛み、障害の程度が改善した

本研究の結果、背筋トレーニンググループ①と②は、普段通りの生活を送ったグループと比べ、背筋の筋力、腰の痛み、腰痛による障害の程度が有意に改善していました。
すなわち、背筋トレーニングは、慢性腰痛に対して効果的であったと考えることが出来ます。

背筋トレーニングは無理して背中を反らせなくても効果はある

また、背中を最大限伸ばすトレーニングを実施したグループ①と、背中を半分だけ伸ばすトレーニングをしたグループ②では、改善の効果に差は認められませんでした
すなわち、背筋トレーニングは、背中を最大限まで伸ばして行う必要は無く、半分までしか伸ばせない状態であっても、慢性腰痛に効果があると考えることが出来ます。

自分の腰痛タイプにあったトレーニングを

背筋トレーニングをやろうと思ったが、腰が痛くて背中を伸ばしきれないという方であっても、自分の出来る範囲で背筋トレーニングをすることで、腰痛に良い効果が得られるかもしれません。うつ伏せの状態で、床から少し胸をあげる程度でも十分効果は期待できます。
ただし、腰痛のタイプによっては、背筋トレーニングにより、症状が悪化してしまう可能性もありますので、自分の腰痛タイプが知りたい方は、腰痛タイプチェックでチェックしてみてください。

(鈴木祐介)


▼参考文献
A randomized controlled trial of limited range of motion lumbar extension exercise in chronic low back pain.
Spine (Phila Pa 1976). 2013 Jul 1;38(15):1245-52
[PMID: 23514876]

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