ある栄養素の不足が腰痛を引き起こす?

鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

瓶に入れたレモンジュース

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【記事のポイント】
1. ビタミンCが不足することで腰痛の発症リスクが高くなった.
2. 同様に、肩こりや膝痛、リウマチ様症状の発症リスクにも、ビタミンC不足が関係していた.
3. ビタミンCは摂取するタイミングが重要.

美容や健康において、ビタミンCが重要な役割を果たすことは、皆さんご存知だと思います。食品や清涼飲料水でも、ビタミンCは含まれていることも多く、私たちの生活に比較的身近な栄養素なのではないでしょうか。

普段の食事の栄養素と腰痛とは一見関係のないような印象がありますが、このビタミンCについては関係するのでしょうか。
今回ご紹介する研究では、ビタミンCが不足している人は、腰痛を発症する危険性が高くなることが報告されました。

ビタミンCと腰痛との関係とは

この研究は、アメリカで行われた国民健康調査の一環として、実施されました。対象は、20歳以上のアメリカ人4742名。対象者には以下の項目の調査が行われました。

□ 血液中のビタミンCの量
□ 腰痛、肩こり、膝痛、リウマチ様症状の有無

これらの項目をもとに、血液中のビタミンCと腰痛などの症状との関わりを検討しました。

ビタミンCが不足していると、腰痛を発症する危険性が高い

研究の結果より、血液中のビタミンCが不足している方は、ビタミンCが不足していない方と比べて、腰痛を発症する危険性が1.3倍高くなっていました
すなわち、ビタミンC不足により、腰痛を発症する危険性が高くなる可能性があると考えることが出来ます。

肩こり、膝痛、リウマチ様症状の発症の危険性にも関係

同様に、血液中のビタミンCが不足している方は、不足していない方と比べ、肩こりになる危険性が1.5倍、膝痛を発症する危険性が1.3倍、リウマチ様症状を発症する危険性が1.4倍高くなっていました

著者は、ビタミンCは、靭帯や筋肉の腱、骨に必要不可欠なコラーゲンの合成に重要な役割を果たしているため、ビタミンCが不足することで、腰痛などの症状を発症しやすくなったのではないかと考察しています。

効率的にビタミンCを摂取する方法

今回の研究では、ビタミンCの重要性が明らかになりましたが、ビタミンCを1日にどれくらい、どのように摂取していくのが効率が良いのでしょうか。

1日の必要摂取量

ビタミンCは体内で作ることができないため、食べることによってビタミンCを摂取する必要があります。
日本人の食事摂取基準2015年版によれば、15歳以上の男女における1日の推奨量は100mg、妊婦では110mg、授乳婦では145mgとされています。

現代はサプリメントがありますが、簡単に摂取できるメリットはありますが、飲み過ぎる可能性があるというデメリットもあります。
特に上限が設けられているわけではないですが、アメリカでは2000mgとされているようです。

ビタミンCが含まれている食材

それでは、どのような食材にビタミンCは含まれているのでしょうか。今回は代表的なものをピックアップしていきます。

□ 赤ピーマン(170mg)
□ アセロラジュース(120mg)
□ パセリ(120mg)
□ キウイ(69mg)
□ フライドポテト(40mg)

ご自身の好き嫌いや、ライフスタイルにあった食材をチョイスしてみてください。また、サプリメントで摂取することもお勧めしますが、飲み過ぎるとお腹を壊してしまう可能性もあるため、注意してください。

効率的に摂取するポイント

腰痛と栄養

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ビタミンCは摂取量はもちろんですが、サプリメントの場合、摂取するタイミングの方がより重要です。
ビタミンCの特徴として、摂取してから、3時間後が最も血液中の濃度が高くなるため、ライフスタイルに合わせた摂取の仕方を考え、高いビタミンCの血中濃度を維持することが重要です。

食事の時間が規則的な方

食事と一緒に飲むことをお勧めします。体内で合成できないビタミンCを食事と同じタイミングで摂取することは非常に理にかなっています。さらに、食事と同時に摂取することを習慣化すると、飲み忘れも防ぐことができますので、規則正しいライフスタイルの方にはオススメの飲み方です。

食事の時間が不規則な方

一方で、仕事上、生活習慣が不規則な方もいらっしゃるかと思います。そのような方は、食間に摂取することをお勧めします。これは、食事の時間や場所もバラバラであることが想定されるため、飲み忘れる可能性が高いことや、食事を摂取した場合、3時間後に血液中のビタミンC濃度が最も高くなり、次の食事の直前が最も濃度が低くなります。そのため、食間にビタミンCのサプリメントを摂取することで1日中、血液中のビタミンC濃度を高く維持することが可能となります。

腰痛は、筋肉や骨の問題だけではなく、食事習慣などの生活習慣に大きく依存するため、栄養の摂り方を意識してみてはいかがでしょうか。

(鈴木祐介)


▼参考文献
Serum vitamin C and spinal pain: a nationwide study.
Pain. 2016 Nov;157(11):2527-2535.
[PMID: 27434504]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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