レントゲンの異常所見と腰痛は一致するのか?

医師が患者に説明している様子

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【記事のポイント】
1. 椎間板が狭くなることや、背骨がずれていると、腰痛である可能性が高くなる.
2. 一方、加齢に伴う背骨の変性はあまり腰痛とは関連していないようである.
3. 異常所見があることを理由に、からだを動かさなくするのは避けよう.

腰痛には大きく分けて、原因が特定できる”特異的腰痛”と原因が特定できない”非特異的腰痛”に分類されます。腰痛の原因を特定するために、レントゲンを撮ることがありますが、レントゲン上の異常がなくても、腰が痛いこともありますし、レントゲン上の異常があっても、腰痛がないこともあります。

今回は、レントゲン上のどのような異常所見が腰痛と関連しているのかを検討した研究をご紹介します。

レントゲンの異常所見と腰痛の関係

2014年までに公開されたレントゲンの異常所見と腰痛の関連を検討した研究が検索され、ある一定の基準を満たした28の研究に参加した18歳以上の成人26,107人の結果がまとめられました。
”一般人口”を対象にした22個の研究と”労働人口”を対象にした6個の研究の結果は別々に検討されました。

腰痛との関連があった異常所見

背骨のクッションの役割を担う椎間板が狭くなっている状態があると、一般集団で約1.5倍、労働集団で約1.8倍まで腰痛を感じている可能性が上昇していました。また、すべり症(背骨の連結がずれている状態)があると、一般集団で約1.1倍, 労働集団で約2.2倍まで腰痛を感じている可能性が上昇しました。

腰痛との関連がなかった/小さかった異常所見

一方、加齢に伴う背骨の変性や骨棘(ねずみ:骨の一部が棘状に突出したもの)と腰痛の間には弱い関連のみが観察されました。その他、背骨の関節の異常等は、腰痛との関連がみられませんでした。

異常所見の種類によって異なる

背骨は加齢に伴って変化していきます。今回の結果は、レントゲン上で加齢に伴う変性があったとしても、それが必ずしも腰痛と直接関係しているとは限らないという解釈ができます。したがって、背骨が変性していることを腰痛の原因と決めつけて、からだを動かさないようにしてしまうのは避けましょう。

(坪井大和)


▼参考文献
The association between lumbar spine radiographic features and low back pain: a systematic review and meta-analysis.
Semin Arthritis Rheum. 2015 Apr;44(5):571-85.
[PMID: 25684125]

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