頭痛に対するマインドフルネスの効果 ー11本の研究結果からー

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター佐伯謙太 / 理学療法士

(c) Microgen - Adobe Stock

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【記事のポイント】
1. マインドフルネスは頭痛を和らげる効果がある
2. マインドフルネスの手法によって効果が違う
3. マインドフルネスは痛み止めの代わりになる可能性がある

頭痛は、多くの方が経験したことのある症状だと思います。頭痛対策として痛み止めが一般的ですが、長期的な服用は副作用のリスクも知られているため、他の対策を考える必要があります。

そこで今回は、頭痛に対するマインドフルネスの効果を検証した11本の研究結果をまとめた研究をご紹介します。

(マインドフルネスという言葉を聞いたことがない方は、まず「マインドフルネスの方法7選を学んで、腰痛を改善しよう!」をご参照ください。)

頭痛に対するマインドフルネスの効果を検証した11本の論文から

この研究では、過去の医学論文を検索して質の高い論文のみをまとめることで、現在わかっていることと、そうでないことを明らかにする研究手法(メタアナリシス)が用いられました。

まずはじめに医学文献のデータベースから、頭痛に対するマインドフルネスの効果を検証した過去の論文を検索したところ、候補となる論文が448本見つかりました。その中から、質が高く、今回の研究の条件に適したものを厳選していき最終的に11本の論文を用いました。

なお、今回の調査の対象にする論文の条件は下記のように設定しました。


条件1:18歳以上の頭痛がある人を対象としていること
条件2:マインドフルネスを実施した人としていない人の頭痛の症状を比べていること

 

この11本の論文をまとめて解析したところ、次のような結果が得られました。

マインドフルネスは頭痛の強さと頻度を減少させる

対象となった11本の研究のうち、7本が頭痛の強さに対する効果を、5本が頭痛の頻度に対する効果を検証していました。

その結果、マインドフルネスを実施したグループは、マインドフルネスを実施しなかったグループと比較して、頭痛の強さと頻度が減少することが明らかになりました。

MBSRという手法が最も効果的

マインドフルネスにはいくつかの手法があり、代表的なものに下記の2つがあります。
(参考:マインドフルネスの方法7選を学んで、腰痛を改善しよう!


マインドフルネスに基づくストレス低減法(MBSR)
ストレスを軽減するためのプログラム(週に1回、約8週間)
(Mindfulness-based stress reduction, Kabat-Zinn, 1990)
マインドフルネスに基づく認知療法(MBCT)
うつの再発予防のためにMBSRを改良した方法
(Mindfulness-based cognitive therapy, Segal, Williams & Teasdale, 2002)

 

今回の研究では、どの手法が最も頭痛に対する効果が高いのかについても検証しました。その結果、MBSRという手法が最も頭痛に対して効果的であることが明らかになりました。

マインドフルネスは頭痛に効果的

今回の研究結果より、マインドフルネスは頭痛に対して効果的であることが分かりました。マインドフルネスは特別な道具を必要とせず自宅で簡単にできるものなので、試しに挑戦してみてはいかがでしょうか。

マインドフルネスの方法7選を学んで、腰痛を改善しよう!」では、具体的なマインドフルネスの方法をご紹介していますので、ぜひこちらもご参照ください(この記事は腰痛向けに書かれていますが、方法自体は頭痛にも応用可能です)。

今回の研究を解釈する時の注意点

この研究に含んだ11本の論文は、すべて8週間未満の比較的短い期間で実験を行っていました。そのため、8週間を超える長期的なマインドフルネスの効果を実証するには、今後さらなる研究が必要です。

(佐伯謙太)

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▼ 参考文献
タイトル:Mindfulness Meditation for Primary Headache Pain: A Meta-Analysis.
雑誌名:Chin Med J (Engl). 2018 Apr 5;131(7):829-838.
[PMID: 29578127]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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