慢性的な頭痛がある人には睡眠障害が多い!

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

寝不足 不眠症

(c) taka - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 慢性的な頭痛がある人は、睡眠障害に悩む人が多かった。
2. 慢性的な頭痛がある人は、精神疾患を有する割合も高かった。
3. 慢性的な頭痛にならないように、軽い時期からの睡眠や精神面の対策が重要かもしれない。

過去に紹介した睡眠不足は痛みを感じやすくする可能性があるという記事でご紹介したように、睡眠不足と痛みの間には密接な関係があると報告されています。

今回はその中でも、慢性的な頭痛と睡眠や精神面の関係を調査した研究をご紹介します。

慢性的な頭痛と睡眠障害との関係性とは?

この研究では、年齢、性別、発症時の頭痛の種類という点で同じ特徴をもった、慢性的な頭痛 (月に生じる頭痛の割合が15日以上) を有する105名と、時々起こる頭痛 (月に生じる頭痛の割合が8日以内) を有する102名を対象としました。

なお、105名の慢性頭痛の内訳は下記の通りでした。

・薬物乱用頭痛:80名
・慢性片頭痛:21名
・慢性緊張型頭痛:4名

対象者には、頭痛に関しての情報 (頭痛が発生・緩和した時間帯、痛みの強さなど) を記載する日記を配布し、3ヶ月間記録してもらいました。

さらに、3ヶ月後にインタビュー調査を実施し、睡眠状態、精神状態を聴取しました。

そして、過去3ヶ月間の頭痛の状態が、睡眠状態や精神状態に影響するかどうかを検討するための分析を実施しました。

慢性的な頭痛を有する群の方が、睡眠障害の割合が高かった!

本研究の結果より、不眠の割合は、
・慢性的な頭痛を有する群:67.6%
・時々起こる頭痛を有する群:39.2%

睡眠時無呼吸症候群といびきの割合は、
・慢性的な頭痛を有する群:48.6%
・時々起こる頭痛を有する群:37.2%

日中に眠気を感じる割合は、
・慢性的な頭痛を有する群:36.2%
・時々起こる頭痛を有する:23.5%

となっていました。

すなわち、慢性的な頭痛を有する群の方が、時々起こる頭痛を有する群と比較して、睡眠障害の割合が高かったことが明らかとなりました。

慢性的な頭痛を有する群の方が、精神疾患の合併率が高かった!

また、精神疾患(不安症やうつ病)の合併率を比較したところ、慢性的な頭痛を有する群は42.9%、時々起こる頭痛を有する群は26.5%で、慢性的な頭痛を有する群の方が精神疾患の合併率が高いことが分かりました。

頭痛が慢性的になる前に対策をしよう!

今回の結果から、睡眠トラブルや精神疾患などが、頭痛の慢性化に影響している可能性が示唆されました。

そのため、慢性化する前の早い段階から、睡眠や精神面の対策をしておくことが大切かもしれません。

睡眠トラブルや精神疾患には、ストレスの影響が考えられます。頭痛の慢性化を防ぐため、自身のストレスへの対策を早期から行うと良いかもしれません。

ストレスは頭痛の原因のひとつ!根拠に基づいて適切に対処しよう」という記事を参考に、自身に合ったストレス対策も取り入れてみてはいかがでしょうか?

(鈴木祐介)

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▼ 参考文献
タイトル:Increased prevalence of sleep disorders in chronic headache: a case-control study.
雑誌名:Headache. 2010 Oct;50(9):1464-72.
[PMID:20572880 ]

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