【2018年】健康経営銘柄・健康経営優良法人のマクロトレンドと認定制度・メリット

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【記事のポイント】
1. 健康経営銘柄・健康経営優良法人の認定企業が飛躍的に増えている.
2. 健康経営の取り組みにも多様性が出てき始めている.
3. 今後の健康経営において、労働生産性改善のキーは肩こり・腰痛・メンタルヘルス対策!

2018年2月20日に経済産業省が「健康経営銘柄2018」「健康経営優良法人2018」に認定された企業を公表しました。この認定制度は、従業員の健康管理を経営戦略として捉え、従業員の健康増進を積極的に行う企業を認定する制度です。

健康経営銘柄は2015年から始まり4回目、健康経営優良法人は2017年からで2回目となります。そこで昨年に引き続き、2018年の健康経営に関するマクロトレンド分析を行いました。なお、2017年分もご覧になりたいという方は、【2017年】健康経営銘柄・健康経営優良法人のマクロトレンドと認定制度・メリットをご覧ください。

本記事では、「健康経営銘柄2018」「健康経営優良法人2018」のマクロトレンドを分析し、業種別のカオスマップを公開しています。また、認定基準の変更点や、最新の健康経営に関する研究の知見も交じえながら、今後の健康経営戦略への示唆を示しています。

健康経営銘柄のカオスマップ

総回答企業数718社の中から、特に優れた健康経営の取り組みをしていると評価された26業種26社が健康経営銘柄2018に選定されました(昨年は24業種24社)。

下図に、26社における健康経営の取り組み内容と特色、対前期の売上高・営業利益についてまとめました。

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※なお、売上高・営業利益については、平成30年時点の第3四半期決算短信のデータを使用しております。

健康経営銘柄の認定制度が始まった2015年から4年連続で認定されている企業は、花王株式会社、テルモ株式会社、TOTO株式会社、株式会社大和証券グループ本社、東京急行電鉄株式会社、SCSK株式会社の計6社です。26社中、初認定の企業は9社でした。

健康経営の取り組み内容は、2017年の時点では、生活習慣病・メンタルヘルスといった法で義務づけられた部分の取り組みが主流でした。しかし、2018年の認定された企業の取り組みを見ると、働き方、女性の健康、がん対策などと、取り組み内容の多様化が見られました。

健康経営優良法人のカオスマップ

次に、健康経営優良法人の大規模法人部門〜ホワイト500〜について、業種でグループ分けしたカオスマップを公開いたします。

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※ロゴマークの右上に星マークがついている企業は”健康経営銘柄”としても選定されています。

2018年におけるホワイト500の認定企業は、2017年における235法人を、2倍以上と、大きく上回る541法人でした。また、中小規模法人部門においても、昨年の95法人の8倍以上である775法人が認定されました。

これだけ急激に認定企業が増えた背景には、健康経営の価値が世間に認識されつつあること、健康経営銘柄・健康経営優良法人に関する説明会が各地で開催されるようになったことが考えられます。

■ 2018年のホワイト500に選定された企業(業種別)

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■ 2017年のホワイト500に選定された企業(業種別)

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上の2つの図は、ホワイト500で認定されている企業数を業種別にまとめたグラフです。

2018年の認定企業の上位を占めたのは、サービス業 / 情報・通信業 / 電気機器でした。2017年と同様に、第三次産業の業種において、健康経営の取り組みが多いことがわかります。これは、産業構造の変化や働き方の変化が関連していると考えられます。

2018年と2017年で業種別の認定された企業数を対比すると、特に銀行業の認定数が大幅に増えたことが分かります。最近では、認定企業に対する低利融資の優遇措置のインセンティブを用意する銀行が増えています。そのため、銀行業は、他業種よりも健康経営に触れる機会が比較的多いことが背景にあると考えられます。

認定企業に対して優遇措置を行なっている企業を知りたい方は、資料請求ページより、無料で銀行のマッピングと一覧をダウンロードいただけます。

健康経営銘柄及び健康経営優良法人の認定制度について

次に健康経営銘柄と健康経営優良法人の認定制度について、昨年と比べて変更のあった点について解説していきます。

健康経営銘柄及び健康経営優良法人〜ホワイト500〜の認定基準

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赤文字は平成29年度の健康経営度調査から変更された点です。

特に、法令遵守に関わる定期検診の実施、特定健診・特定保健指導の実施、50人以上の事業場におけるストレスチェックの項目は認定の上で必須の項目となります。また、仕事と病気の治療の両立支援に関する項目も加えられました。

健康経営優良法人(中小規模法人部門)の認定基準

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下線・打ち消し線は、それぞれ大規模法人と比較した時に、中小規模法人部門に特有の項目、必要のない項目を示しています。

特に中小規模法人においてハードルの高い、取組の質担保や効果検証の項目は免除されています。だからといって、これらの項目が必要がないということにはなりません。質担保や効果検証は健康経営の推進において、大変重要な要素です。

健康経営銘柄及び健康経営優良法人2019に向けた評価項目の見直し

経産省は2019年の認定に向けての変更点を下記のように示しています。


■ 認定基準において現在選択項目である「受動喫煙対策に関する取組」を必須項目とする(中小規模法人も同様)
■ 健康経営の質の向上の観点から、平成29年度健康経営度調査において、生活習慣病予備群者への保健指導等の実施率(対象者に対する実施率や参加率等)を問う設問を設定したことを踏まえ、当該設問に該当する評価項目については、適合を判断するために一定の実施率を設定することを検討する。等

 

今後も、少しずつ健康経営のストラクチャーやプロセスの評価の基準を高いものへと引き上げていくことが予想され、いずれは健康経営の取り組みによるあアウトカム評価が重視されるようになっていくでしょう。

健康経営銘柄及び健康経営優良法人をとるメリット

健康経営銘柄もしくは健康経営優良法人に取り組むことで、どのようなメリットがあるかは、取り組む経営者や人事・総務などの担当者にとっては、重要なインセンティブになります。
そこで、現時点で報告されているメリットといえる事項をまとめました。


■ 投資家等への情報発信やアピールができる
■ リクルートにおいて学生にアピールできる
■ 企業イメージの向上、ブランディング
■ 認定企業に対しては低利融資の優遇措置とっている銀行・信用金庫もある
■ 地方自治体によっては、インセンティブを措置を用意している
■ 健康経営銘柄を取得した企業間での繋がりができる
■ 健康経営を実施している企業は、製品・サービスの購入や業務を発注する際に、取引先の労働衛生や従業員の健康の状況を把握・考慮しているため、取引にも好影響する

最新の研究にもとづく今後の健康経営への示唆

ここで2018年2月13日に公開されたばかりの最新の健康経営に関する研究結果をご紹介します。この研究は、産業医科大学の研究グループによって行われ、国際誌Journal of Occupational and Environmental Medicineに掲載されたものです。

この研究では、日本の製薬会社4社に勤務する12,350人を対象に、健康関連コストである医療費・薬剤費・アブセンティーイズム(休職・欠勤)・プレゼンティーイズム(出勤しているが、体調不良により労働生産性が低下した状態)の内訳、そして、どの健康問題がどの程度これらのコストと関連しているのかが調査されました。

なお、医療費・薬剤費は健康保険組合のレセプトデータ、アブセンティーイズム・プレゼンティーイズムは自己申告式の質問紙によって測定されています(測定方法の詳細は割愛)。

プレゼンティーイズムがコストの64%を占めていた!

分析の結果、健康関連コストの64%をプレゼンティーイズムが占めていたことが示されました。アブセンティーイズムとプレゼンティーイズムを合わせた労働生産性低下によるコストは、医療費・薬剤費の約3倍ということになります。

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これは過去にアメリカで行われた研究の結果と類似した研究結果でした。これまでは、社会保障制度や文化も異なるアメリカのデータのみしかなかったため、そのデータをそのまま当てはめるには無理がありました。しかし、今回の研究によって、日本においても同様に、プレゼンティーイズムの対策を行う重要性が示されました。

肩こり・腰痛・メンタルヘルスが重要課題!

特に筋骨格系の問題(肩こり、首の痛み、腰痛など)精神的な問題(うつ、不眠症など)の2つは、他の健康問題と比べても、明らかに突出して健康関連コストに影響していることが明らかとなりました。さらに注目すべきは、これら2つの健康問題による健康関連コストのほとんどがプレゼンティーイズムであった点です。

さらに別の解析によって、プレゼンティーイズムへの影響度のランキングも示されました。下記に、中でも影響の大きかったトップ5の健康問題を示します。


1. 肩こり・首の痛み:$432.92
2. 睡眠不足:$341.58
3. 腰痛:$264.17
4. 眼の症状(ドライアイ、眼精疲労など):$253.20
5. うつ:$247.99
※ コストは労働者1人あたりに1年間にかかるコストを表記

健康経営というと、メタボリックシンドロームや糖尿病の発症予防、早期発見、重症化予防を目的とした特定健診や特定保健指導に重点が置かれる傾向にあります。また、メンタルヘルスに関しても、ストレスチェックの義務化による対策が急速に進んでいる分野といえます。

しかしながら、肩こり、首の痛み、腰痛に関しての取り組みを積極的に行なっている企業はほとんど皆無に等しい状況です。これらの症状は、国民が訴える自覚症状の上位1, 2位を占めており、国民病とも言えます。しかし、日本人は我慢が美徳の社会であり、慢性的な痛みやコリを抱えながらも、働き続けるため、痛みそのものの問題は経営層には、潜在化して見えにくいというのが正直なところです。

そこで重要となるのは、まず潜在的な問題がどの程度あるのかを「見える化」することです。痛み自体の情報収集すること自体は非常に簡単で、アンケートを取るだけでできます。ぜひ定期健診などの際に、数問痛みに関する質問を加えてみてはいかがでしょうか?

まとめ

これまで2018年の健康経営のマクロトレンド分析の紹介、最新の健康経営に関する研究から見えた今後の健康経営への示唆について、解説してきました。

健康経営銘柄、健康経営優良法人のブランドとしての価値が徐々に増してきている中、生活習慣病だけでなく、プレゼンティーイズムへの影響の大きい肩こり、腰痛、メンタルヘルスに対する戦略を立てていくことが、更なる取組みの飛躍へと繋がるかもしれません。

なお、弊社の運営する痛み対策アプリ「ポケットセラピスト」によって、身体の痛みはもちろん、睡眠の質や労働生産性の改善も効果として示されています。ホワイト500認定企業におけるポケットセラピストの活用事例をはじめ、下記の資料を資料請求ページより無料でダウンロードできます。健康経営、痛み対策「ポケットセラピスト」の活用にご興味のある企業様は是非ご請求ください。


■ ホワイト500認定企業におけるポケットセラピストの活用事例
■ 健康経営企業に対する金利優遇サービス(マッピング・詳細一覧表)
■ 健康経営の評価指標とは

また、健康経営の取り組みに関して課題や疑問・相談がある企業様は、お気軽にお問い合わせフォームより、ご連絡ください。

(坪井 大和)


▼ 参考文献
タイトル:Total Health-related Costs Due to Absenteeism, Presenteeism, and Medical and Pharmaceutical Expenses in Japanese Employers.
雑誌名:J Occup Environ Med. 2018 Feb 13.
[PMID: 29394196]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
  • *本サービスにおける医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではございません。そのため、本サービス上の情報や利用に関して発生したいかなる損害についても、弊社は一切の責任を負いかねますことをご了承ください。なお、診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関にて受診いただきますことをおすすめいたします。

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