習慣的な運動は、肩こり・腰痛による不眠症リスクを33%減少させる可能性がある!

監修者青山朋樹 / 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授(医師、Ph.D)

ライター小武 悠 / 理学療法士

pain insomnia

(c) BackTech Inc.

【記事のポイント】
1. 肩こり・腰痛などのカラダの痛みは不眠症を生じるリスク要因である
2. 習慣的な運動には、肩こり・腰痛による不眠症を予防する効果がある
3. まずは日常の延長線上でできる運動をとりいれよう

「肩こりや腰痛で寝つきが悪い」、「眠っても痛みで途中で目が覚める」という経験はありませんか?
今回は、そんな方に読んでいただきたい「運動を継続して続けることで、肩こりや腰痛による不眠症を予防できるのか」ということについて調査した研究をご紹介します。

1821人の「痛み」「不眠症」「運動」を3年にわたって調査

この研究では、2000年〜2003年の期間で、スウェーデンの民間企業にて、毎年1回(合計3回)のアンケート調査を受けた1821人を対象とし、「痛み」「睡眠」「運動」に関してのアンケート結果を詳しく調査していきました。

痛みについて

肩こりや腰痛などの痛みについては、痛みが「重度な人たち」(何度も痛みを繰り返している人や2ヶ月以上痛みが続いている人)と「そうでない人たち」に分けました。

不眠症について

不眠症については、1回目と2回目のアンケートでは不眠症がなかった人を、3回目のアンケート時に「不眠症を生じた人たち」と「生じなかった人たち」に分けました。

なお、不眠症の基準は、寝つきが悪い、寝ている途中で目が覚める、寝起きがスッキリしないなどの項目をもとに判定されました。

運動について

運動については、「定期的に運動をする習慣がある人たち(1回30分以上の運動を週1回以上行う人)」と「運動習慣がほとんどない人たち」に分けました。

習慣的な運動は、肩こりや腰痛による不眠症のリスクを下げる可能性がある!

調査の結果、1回目のアンケート時に肩こりや腰痛が重度だった人のうち、定期的に運動をする習慣があった人は、運動習慣がなかった人に比べて、1年後に不眠症を生じるリスクが約33%減少することが今回の研究で明らかになりました。

また、肩こり・腰痛に悩まされている期間が2年以上の人と2年未満の人を比べた場合、2年未満の人の方が、運動による不眠症の予防効果が大きくなる可能性が示唆されました。

なお、今回の研究では参加者の9割が男性であったため、この研究結果を、女性に当てはめるのは難しい可能性があります。

まずは身近な運動からはじめよう

今回の記事では、「定期的に運動することが、肩こり・腰痛による不眠症の予防に重要である」ことをお伝えしました。

どんな運動が自分にあっているのかわからない場合は、まずは「エレベーターではなく階段を使う」ことや「通勤時は早歩きをしてみる」といった、日常の延長線上でできる、ちょっとした運動から始めるのがよいでしょう。

過去の記事では、肩こりや腰痛に対する運動の効果についてご紹介していますので、詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

慢性腰痛に対するウォーキングの効果は、筋トレやストレッチに劣らないことが判明!
デスクワーカーの肩こり・首の痛みに有効な職場での対策とは?ー27個の研究結果からー

(小武悠)


▼ 参考文献①
タイトル:Does physical activity buffer insomnia due to back and neck pain?
雑誌名:PLoS One. 2017 Sep 20;12(9):e0184288. doi: 10.1371/journal.pone.0184288. eCollection 2017.
[PMID: 28931026]

  • *当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。
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