デスクワーカーの肩こり・首の痛みの原因とは?ー20個の研究結果からー

鈴木祐介 / 理学療法士 / 修士号

デスクワークの肩こりの原因

(c) hanack - Fotolia.com

【記事のポイント】
1. 仕事中の肩・首回りの張りが将来的な痛みの前兆だった。
2. さらに、不快な職場環境や窮屈な姿勢、同じ姿勢の継続も痛みの原因となっていた。
3. 自分に当てはまりそうな原因から対策をしよう。

デスクワーカーで肩こり・首の痛みに悩まれている方は多いと思います。

それでは、デスクワーカーの肩こり・首の痛みの原因にはどういったものがあるのでしょうか?デスクワークには様々なリスクが潜んでいます。

今回の記事では、これまでに発表されてきた20本の質の高い研究の結果から、デスクワーカーの肩こり・首の痛みの原因をまとめた最新の知見をご紹介します。

デスクワーカーの肩こり・首の痛みの原因とは?

この研究では、デスクワーカーの肩こり・首の痛みの原因を調査した医学論文(対象者:コンピューターでの仕事を行なっているデスクワーカー)を検索し、質の高い論文のみをまとめることで、デスクワーカーの肩こり・首の痛みの原因が何なのかを調査しました。

調査の結果、一定の基準を満たした質の高い研究20本がまとめられました。

肩・首回りの張りは痛みを生じる前兆だった!

調査の結果、コンピューター使用中に自身で感じる筋肉の緊張感が中等度〜重度であると、肩こり・首の痛みを生じるリスクが2.75倍になることが分かりました。

すなわち、仕事中に肩や首周りの張りを強く感じる方ほど、将来的に肩こり・首の痛みを発症しやすいと考えられます。

不快な職場環境や窮屈な姿勢、同じ姿勢の継続は痛みを生じる原因だった!

一方、肩こり・首の痛みの職場環境に関係する原因としては以下の内容が抽出されました。


・職場環境に対する満足度が低い場合(職場の照明や室温、職場の広さなどが不快だと感じる場合)は発生リスクが1.28倍
・キーボードの位置が身体に近すぎる場合(身体との距離が15cm以下)は発生リスクが1.46倍
・仕事のバリエーションが少ない場合(同じ様な姿勢や動作を繰り返す作業が多い場合)は発生リスクが1.27倍

職場環境に対する満足度が低い場合は、精神的なストレスが増加することで、肩こり・首の痛みのリスクを上昇させると考えられます。

また、キーボードの位置が身体に近すぎる場合は、肩や首にとって窮屈な姿勢が強制されるためにリスクが上昇すると考えられます。

仕事のバリエーションが少ない場合は、同じ姿勢を取り続ける時間が長くなるため、肩や首の筋肉に負担がかかり、リスクが上昇すると考えられます。

肩こり・首の痛みで悩む前に自分で出来ることから対策を!

肩こり・首の痛みは酷くなると、デスクワークの効率低下や日常生活の障害にも繋がりかねません。

まずは、今回の研究結果より、以下のことを参考に対策をしてみてはいかがでしょうか。


・身体とキーボードの距離は15cm以上取りましょう(15cmの目安:キーボードの縦幅1つ分)
・仕事中に肩や首の張りを感じたら、一旦作業を中断してその場で肩や首周りを動かしたり、トイレに行くなど少しだけ休憩を取りましょう(肩こりに効果的なストレッチを知りたい方は「肩こりを解消する効果的な簡単ストレッチを理学療法士が徹底解説!」をご覧ください)

・快適に過ごせる部屋の明るさや、室温等になるように調整しましょう
・同じ作業が続きすぎないように、いくつかの作業を間に混ぜながら行うと良いでしょう

(鈴木祐介)


▼ 参考文献
タイトル:Physical risk factors for developing non-specific neck pain in office workers: a systematic review and meta-analysis.
雑誌名:Int Arch Occup Environ Health. 2017 Jul;90(5):373-410.
[PMID: 28224291]

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