グローバルな戦いに勝つために。コニカミノルタが健康経営を推進する意義とは?

コニカミノルタ健康保険組合
組織
コニカミノルタ健康保険組合
設立
昭和13年1月1日(1938年1月1日)
事業所
事業所:〒192-0032 東京都八王子市石川町2970
URL
http://www.konicaminolta-kenpo.or.jp/index.html

お話を伺った方

この度は、コニカミノルタ健康保険組合の渕上さまにお話をお伺いしました。

事業内容について教えてください

2019年の「環境経営度調査」「品質経営度調査」で第1位、「健康経営銘柄」では2年連続で選定(過去5回中4回目)、また「FTSE4Good Index Series」にも16年連続で選定されているコニカミノルタ株式会社。

1873年の創業以来、磨き上げてきた画像や色を核としたイメージングを中心とした多彩な技術を活用し、オフィス事業、ヘルスケア事業、産業用材料・機器事業等を展開しています。

IoT、人工知能(AI)といった最新のデジタルイノベーションによって大きな変革が起きている昨今、自らが「課題提起型デジタルカンパニー」としてその変革をリードする企業になることを目指しています。

連結売上高・従業員比率ともに海外比率が高いのが特徴(売上高81%、従業員比率74%)。産業保健スタッフについても、常勤産業医6名、看護職26名と充実しています。

従業員の健康課題に着目する理由

個人に寄り添い、人が輝く企業でありたい…それが、コニカミノルタの産業保健スタッフ全員の共通ビジョンであり「揺るがない想い」です。私たち従業員はチームです。

健康を通じてチーム一人ひとりの価値を高め、チームの発展と事業継続を、共に担っていきたいと考えています。

保健事業で注力している内容を教えてください

従業員の高年齢化によるフィジカル面でのハイリスク者の増加やメンタル不調による休務者増による保険給付費の増加や会社の生産性低下を限られたリソースで抑制する事です。

この課題に対応するため、会社と健保組合が一丸となった取り組み「コラボヘルス」を10年ほど前にスタートしました。国の健康戦略であるデータヘルス計画よりも1年先駆けた2014年度より、会社施策として3カ年の健康中期計画を開始。現在は2017年から2期目を遂行中です。

この取り組みにより、3本のフレームワーク「リスク者のミニマイズ化」「健康ムーブメント(ポピュレーションアプローチ)」「職場の活性化」を置き、さまざまな施策を展開中です。

リスク者ミニマイズについては2016年度に対し30~40%削減を目指しておりますが、現時点で既に健康面で深刻なハイリスクを抱える従業員数は中期計画目標を達成しています。

なぜポケットセラピストを導入したのでしょうか?

従業員一人ひとりに、しっかりと寄り添えるプログラムとして「ポケットセラピスト」を導入しました。

働く一個人の視点に立って「人生を輝かせるために、何が必要か」と考えた結果です。

というのも、弊社の「プレゼンティーイズム コラボヘルス研究会」の分析結果によると、プレゼンティーイズム…つまり従業員が心身の不調のためにパフォーマンス(職務遂行能力)が低下することの要因は、「首・肩痛41%」「眼の不調34%」「腰痛26%」の順に多いことがわかりました。

さらに、海外駐在員についても約30%の有訴率でした。つまり、「一個人の心身の痛みや不安を解消すること」が「従業員一人ひとりがやりがいを持って輝ける企業」に近づく手段であり、最終的には生産性の向上につながっていくという図式が明るみに出ました。

コニカミノルタでは「働き方改革」についても先行して進めており、リモートワークをベースに「いつでも・どこでも」働ける環境になっています。全世界で活躍する駐在員がいる企業であり、働き方改革が社内に広がっていくなかで、「いつでも、どこでも利用できる健康促進プログラム」が必要とされているという背景がありました。

ポケットセラピスト導入により期待していること

生産性の向上や医療費削減といった数値的な期待があることは言うまでもありませんが、目指す本来の姿はその先にあります。

今、コニカミノルタが目指していることは、「グローバルでの戦いに打ち勝ち、サステナブルな成長を実現すること」。

私たちが最も大切にしているのは、「人財力UP」つまり「個が輝くこと」です。従業員一人ひとりが、やりがいや働きがいをもって、活き活き輝き続けられる環境を磨き上げて行きたいと思っています。

そのために、ポケットセラピストには、単なる1つの健康促進プログラムとしてだけではなく、あらゆる側面から健康経営をサポートしていただけることを願っています。

なにより「人に寄り添う姿勢」を大切にし続けて欲しいと思います。

今後の保健事業含め加入者の健康増進施策の方針について

「健康経営」の施策として、
・メンタルヘルスケアの推進
・健康第一の企業風土の醸成
・健康増進活動
この3本柱は揺るぎありません。

そのうえで新情報や変化について素早くキャッチし、日々、施策を効果的にブラシュアップしていくよう務めます。

最後に加入者に向けてのメッセージを一言お願いします。

「従業員一人ひとりが、活き活きと輝き続ける企業である」こと。コニカミノルタの産業保健スタッフ全員が、共通ビジョンとして抱いている目標です。

私たち一人ひとりが、必要不可欠なチームの一員。健康を通じて一人ひとりがパワーアップすれば、それが人財力となって企業全体が強くなり「グローバルな成長」を実現できます。

「コニカミノルタに勤めていたから、OBになっても健康で暮らせる」と生涯に渡って幸せを感じられるような、従業員一人ひとりの人生のストーリーを満たす企業でありたいと考えています。

この地球に生きる人々の暮らしが豊かであるために社会貢献を重要視するコニカミノルタグループの発展と事業継続のために、まずはチームの思いをひとつにしていきたい…そのために、まずはチームの健康と「Quality of Life」の向上が一番大事だと考え、先進的な「健康経営」を実践しています。